「朝食をしっかり食べないと身体に悪いのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第12回)

先週も第12回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


この日は、梅雨にも関わらず天気が良くなってきて、バイクで通学していると風がとても心地よいですね(^^)/

大学からの空を眺めていても、梅雨明けも近いかなという感じでした(^^)




この日の講義のテーマは、
「体内時計の仕組み」です。


人には
体内時計が備わっていて、
代表的な周期は1日になります(サーカディアンリズム)。

この体内時計によって、昼間は活動状態になり、夜間は休息状態になるのですが、具体的には、

■昼間に活動状態となるように、活動に関わるホルモン(セロトニンなど)を分泌し、血圧や体温を上昇させ、交感神経を優位にする
■夜間に休息状態になるように、休息に関わるホルモン(メラトニンなど)を分泌し、血圧や体温を低下させ、副交感神経を優位にする


などの働きがあります。


しかし、この
体内時計は24時間より少し長いため、
毎日体内時計をリセットしないと、体内時計が少しずつずれていき

■ホルモンバランスが乱れ、不眠や疲れが取れないなどの不調をもたらしたり
■自律神経が乱れ、朝なかなか起きれなかったり、日中に眠くなったりするなどの不調をもたらす


などの
身体の不調が生じることになります(>_<)


この
体内時計の司令塔としての役割を果たしているのは、脳の視床下部にある
視交叉上核(しこうさじょうかく)になります。

この視交叉上核が、時間帯に応じて
ホルモンの分泌を促したり、身体の様々な働き(睡眠、覚醒、体温、血圧、消化・吸収・排泄など)をコントロールしているのです。

具体的には、
視交叉上核が時計遺伝子のスイッチをオンにすると、時計遺伝子からの転写によって時計遺伝子に関わるたんぱく質が合成されてきますが、時間の経過とともにこの
たんぱく質量が増えてくると、時計遺伝子のスイッチがオフになるようにフィードバックが行われます。

時計遺伝子のスイッチがオフになると、合成されるたんぱく質量が減ってきますので、今度は時計遺伝子のスイッチオフが解除され、
時計遺伝子のスイッチオンに戻るという流れになります。

この一連の流れが、
24時間より少し長い体内時計のリズムを作っているのです。


この
体内時計をリセットするものは何なのでしょうか?

視交叉上核は、
光の刺激によって、時計遺伝子に関わるたんぱく質の分解を早め、たんぱく質が減少することで、時計遺伝子のスイッチをオンにします。

つまり、
朝太陽光を浴びることで、視交叉上核が刺激され、体内時計がリセットされることになるのです。

『「太陽光を浴びると健康になり不足すると病気になる理由」~「ダイエット」通信(補足号その135)』


それでは、
光以外の刺激によって、体内時計はリセットされるのでしょうか?

例えば、
食事を摂ると、
身体の様々な働き(睡眠、覚醒、体温、血圧など)にも影響があるのですが、その場合でも、
視交叉上核の働きは変わりません

講義では、朝食を食べている子どもと食べていない子どもの学力を比べると、朝食を食べている子どもの方が学力が高かったという調査結果もあり、
朝食を食べることで、身体を目覚めさせ、体内時計のリセットを助けることになるので、朝食はしっかり摂った方が良いとの話がありました。


しかし、
この話は極めて疑問ですね。


人は通常、
睡眠中の脳のエネルギー源は、ブドウ糖から変わって、体脂肪から合成されるケトン体がメインになっています。

ケトン体はブドウ糖より、効率が良く、安全で、頭が良く回りますので、
朝食で糖質を摂らずにケトン体メインにする方が、頭の働きは良くなり、学力も向上することになります。

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)』

しかし、
普段から糖質を摂りすぎていると、睡眠中もケトン体への切り替えが上手くいかず、体内に蓄えられたグリコーゲンなども枯渇し、
低血糖状態になってしまいます。

朝からお腹が空いている人は、
普段から糖質を摂りすぎていて睡眠中に低血糖になっているからですね(^^;

このような人が、糖質の入った朝食を食べないと血糖値が上昇しないので、頭の働きが悪くなり、学力も低い結果となってしまいます(>_<)

『「朝食を食べないと元気が出ない」のは日常的に炭水化物を食べすぎているから』


従って、朝食の有無による学力の差は、調査対象になっているほとんどの子どもたちが日常糖質をメインで摂っているからであって、
糖質制限でケトン体メインになっている子どもたちであれば、
朝食に糖質を摂らない方が、さらに学力が上がることになりますね(^^)/

また、体内リズムとしても、
朝の腸の働きとしては、排泄の時間になりますので、
しっかり朝食を摂って消化に負担がかかると
排泄に支障が生じ、腸の一連の働き(消化・吸収・排泄)にも悪影響を与えることになります(>_<)


さらに、講義で説明があったように、
食事を行っても、視交叉上核には影響を与えないので、
体内時計のリセットにはなりません

むしろ、朝日を浴びないまま朝食を食べて身体を活動させても、体内時計はずれたままになりますので、かえって体内リズムに悪影響を与えることになりかねません(>_<)


従って、
太陽光を浴びることで体内時計をリセットし、
朝食はなしか、糖質のない軽めの食事で消化負担のないものにする
のが、
最も身体の働きにも良いということになりますね(^O^)/


自分の頭で考えようとせずに、教えられたことを鵜呑みにしていると、
途中まで正しい話でも、間違った結論を受け入れてしまうことになってしまいます(>_<)

勉強するということは、
教えられることではなく
自分が興味があることを自分で調べて自分の頭で考えて、それによって自分の知らない新たな世界を発見し、それを人のためにも役立てていくことだと、私は思っています。

『勉強すること』


未来を担う子どもたちには、その本当の勉強の楽しさ、面白さが分かって貰いたいといつも願っています。


<追記>

先週、第13回目の講義がありましたが、テーマが
遺伝子組替え・ゲノム編集による病気治療でしたので、
内容は割愛します。

これで講義は終了となり、今週期末試験が行われますが、
カロリー制限などの間違った答案を書かないといけないようですので、特に単位取得が必要ないこともあり、
私は期末試験を受けないことにしました(^^;


これから長い夏休みに入り、後期は10月から
免疫生物学を受講する予定です(^^)/




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「肥満が病気の原因となる理由は?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第11回)

先週第11回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


この日は梅雨前線が活発化して、広島もかなりの雨になってしまいましたので、高速バスで通学することにしました。

大学に到着すると、雨は小降りになっていましたが、生物生産学部の建物までの道は、先ほどまで大雨だったせいか人影もまばらでした。




この日の講義のテーマは、
「肥満と病気」です。


肥満になると、高血圧、糖尿病、動脈硬化など様々な病気をもたらすと言われていますが、
その原因は何なのでしょうか?

脂肪細胞からは、様々なホルモンが分泌されていて、それらには
身体に良いホルモンもあれば、
身体に悪いホルモンもあります


肥満が進行すると、脂肪細胞で蓄えられる中性脂肪が肥大化し、それに伴い
これらのホルモンの分泌も変化してきます。


まず、
高血圧の原因となるのが、
アンジオテンシノーゲンというホルモンです。


肥満細胞が増大すると、
アンジオテンシノーゲンの分泌が高まり、血液中のアンジオテンシンが増加します。

アンジオテンシンには血管を収縮させる働きがあるため、
肥満が進行すると高血圧の原因になるのです(>_<)


また、
糖尿病の原因となるのが、以前の講義でも簡単に説明があったように、
TNF-αというホルモンです。


血糖値が上昇すると、
インスリンが分泌され、インスリン受容体に結合します。

それに伴い、細胞内にある
グルコーストランスポーターと呼ばれる糖を取り込む穴のあるたんぱく質が、
細胞膜に移動し、
高濃度の血液中の糖が、
グルコーストランスポーターの穴を通過して、
低濃度の細胞内に取り込まれることになります。

これが、
血糖値上昇
→インスリン分泌
→糖の細胞内への取り込み
の仕組み

になります。


TNF-αには、
グルコーストランスポーターの細胞膜への移動を阻害する働きがあるため、
肥満細胞が増大し、TNF-αの分泌が高まると、インスリンが分泌されても、糖の細胞内への取り込みが進まなくなり
(インスリン抵抗性)
血糖値も下がらなくなります

そのため血糖値を低下させようと追加インスリンが大量分泌されますが、その状態が継続すると、
膵臓が疲弊してインスリンの分泌が悪化し、糖尿病になってしまうのです(>_<)


これらの身体に悪影響のあるホルモンの他に、
身体にとって良い働きのあるホルモンもあります。

以前の講義で説明のあった満腹ホルモンと呼ばれる
レプチンは、
肥満細胞が増大すると、分泌が増加し、食欲を抑制することで、肥満を解消する効果があります(^^)/

『「レプチンが分泌されても過食が止まらないのは?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第4回)』


また、他にも
アディポネクチンと呼ばれるホルモンがあり、これには、
運動することで糖の細胞内への取り込みを促進するのと同様の効果があります。

つまり、
運動を行うと、エネルギーである
ATPが消費されて、低エネルギーのAMPに変わりますが、AMPが増加すると
AMPキナーゼと呼ばれる酵素が活性化され、インスリン分泌のときと同様に、
グルコーストランスポーターが細胞膜に移動します。

このため、
運動を行うと、インスリンの作用を介さずに、糖の細胞内への取り込みが促進されるのです。


アディポネクチンには、AMPキナーゼを活性化させる働きがあるため、
運動を行わなくても、糖の細胞内への取り込みが促進されることになるのです(^^)/

アディポネクチンには、これらの糖代謝の改善効果の他にも、
動脈硬化抑制、抗炎症、心筋肥大抑制などの身体に良い働きが色々とあると言われていますが、この
アディポネクチンは、肥満細胞が増大すると、分泌が低下してしまいます。

つまり、
肥満になると、善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌が低下し、
糖尿病や動脈硬化などの原因になってしまうのです(>_<)


このように、
肥満によって、身体に悪影響のあるホルモンが増加し、身体に良い働きのあるホルモンが減少しますので、
肥満は、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの様々な病気の原因になってしまうのです(>_<)


講義では、これらの身体に悪影響のあるホルモンの働きを抑制したり、逆に身体に良い働きのあるホルモンを活性化する
薬や食品の研究・開発についての話もありましたが、病気の根本原因である肥満を放置したままで、薬などで対応するのは
対症療法に過ぎませんから、むしろ病気は悪化していくことになります。

『「薬では病気は治らない?」~「ダイエット」通信(補足号その81)』


肥満の原因は、糖質の過剰摂取であり、それに伴い
追加インスリンも大量分泌されると、
糖化・酸化・慢性炎症が進行し、これらのホルモンの働きとは別に、
様々な病気になってしまいます(>_<)

『「病気は全て繋がっている」~「ダイエット」通信(補足号その94)』


また、
肥満に伴うこれらのホルモンの働きは、これ以上糖を取り込むことで肥満を進行させないための、
身体のホメオスタシス(恒常性)としての働きとも考えられるため、これらのホルモンの働きの改善よりも、
肥満の原因である糖質の過剰摂取を止めることが最も重要になります。

そのためには、
糖質依存症からの離脱が必要ですが、
それがなかなかできないために、肥満や様々な病気に苦しむ方々が世の中に多くいらっしゃるのでしょうね(>_<)

『「糖質依存症について」~「ダイエット」通信(補足号その6)』



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「アルツハイマーは不治の病なのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第10回)

先週も第10回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


まだ梅雨が続いていますが、この日も小雨がぱらつく程度でしたのでバイクで通学してきました。

大学に着くと講義開始まで時間がありましたので、窓から外を見ると、木々が小雨に濡れて色も鮮やかでした(^^)




この日の講義のテーマは、
「アルツハイマー」です。


認知症は年齢とともに増加していき、
65歳以上の7人に1人は認知症となっています。

認知症には、主に
アルツハイマー脳血管性認知症があり、このうち
アルツハイマーが半分以上を占めていて女性の方が多くなっています

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患によって起こる認知症のことで、
認知症の約2割を占めています。

一方、
アルツハイマーは長年その原因が不明とされてきましたが、近年その理由が分かってきました。


脳の認知機能は、神経細胞がシナプスを通して神経伝達物質をやりとりすることで行われているのですが、
アルツハイマー患者には、シナプスに「βアミロイド」というたんぱく質が蓄積していることが分かってきました。

この
βアミロイドは、毒性を有するため、
どんどん蓄積していくと、
シナプスの機能が低下していき、ひいては神経細胞も死滅し、認知症が悪化していくことになるのです(>_<)


従って、
アルツハイマーの治療としては、
①βアミロイドの合成を低下させる、
②合成されたβアミロイドを除去する、
③βアミロイドからシナプスをガードする

などの方法が考えられますが、
講義ではいずれの方法も決定的な治療方法はまだ見つかっていないとの話でした。


このように、
アルツハイマーは不治の病と言われることが多いのですが、その有効な予防方法や治療方法はないのでしょうか?


アルツハイマーについて調査すると、
糖尿病の方にアルツハイマーが多いことが分かってきました。

そのメカニズムとしては、血糖値を低下させるホルモンであるインスリンが過剰に分泌されると、大量の活性酸素が発生し様々な病気の原因となり身体にとって有害なため、
不要となったインスリンはインスリン分解酵素によって分解・除去されます。

この
インスリン分解酵素には、βアミロイドを分解する働きもあり、脳細胞にとって極めて有害なβアミロイドが合成されても、インスリン分解酵素によって分解・除去されることになるのです。

しかし、糖尿病などで
脳が高血糖状態になると
インスリン分解酵素は、過剰に分泌されたインスリンの分解にほとんど使用され、βアミロイドの分解が進まなくなってくるため、
βアミロイドが蓄積していき、アルツハイマーが進行していくのです。


詳しくは、下記の江部先生の投稿などをご覧ください。

『アルツハイマー病の原因は炭水化物』

『アルツハイマーは高血糖によるインスリン分解酵素の低下が原因』


認知症の一つである
脳血管性認知症も、脳血管疾患によるものですが、これも
糖質の過剰摂取による動脈硬化が最も大きな原因になります。

『「本当に悪いコレストロールとは?」~「ダイエット」通信(補足号その97)』


結局、
アルツハイマーにしても脳血管性認知症にしても、糖質の過剰摂取が最も大きな原因であり、このような
間違った食生活を続けていれば、認知症のみならず、糖尿病やがんも含めた様々な病気になってしまうことは明らかですね(>_<)

『「病気は全て繋がっている」~「ダイエット」通信(補足号その94)』


糖質を控えてたんぱく質や脂質などの必要栄養素をしっかり摂る
正しい食生活を行っていくことが何よりの認知症の予防になりますし、特に
ケトン食(スーパー糖質制限+適度なたんぱく質+十分な脂質)によってケトン体モードになれば、
脳のエネルギー源もケトン体となり、
認知症などの脳疾患になるリスクは極めて低くなるとともに、
すでに発症した方にも、ケトン体の働きにより改善していくことが期待できますね(^O^)/

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)』

『「ケトン体モードにするには?」~「ダイエット」通信(補足号その105)』


アルツハイマーにしてもがんにしても、予防が一番大切で、そのためには
何よりも正しい食生活を行うことですね。

そのことが分からないと、
どのような薬を処方しても所詮は対症療法ですから、
これらの病気は永遠に不治の病のままだと思っています。



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「日本人は遺伝的に太りやすいのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第9回)

今週も第9回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


この日は、これまでの空梅雨から一変して、日本列島に大雨をもたらす悪天候になったのですが、幸い広島は、予報より早く前線が通過したため、雨もぱらつく程度で、無事バイクで通学することができました。

大学構内に咲いていた花菖蒲も、直前まで激しく降っていた雨に打たれて、頭を下げていましたね。




この日の講義のテーマは、
「褐色脂肪細胞と遺伝」です。


体脂肪には、
■体内の余分なエネルギーを脂肪として蓄積する白色脂肪細胞と、
■体脂肪を燃焼し熱を産生する褐色脂肪細胞があり、

寒くなると、褐色脂肪が白色脂肪が蓄えたエネルギーを使って熱を産生することで、体温を上昇させる働きがあります。


具体的には、
寒いという感覚が脳視床下部を刺激し、
アドレナリンの分泌を促します。

アドレナリンは、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞に作用し、
褐色脂肪細胞が白色脂肪細胞のエネルギー源(中性脂肪から脂肪酸を放出)を使って、熱を産生し、体温を上昇させることができるのです。


この
褐色脂肪細胞は、赤ちゃんの頃は全身に存在しますが、成長とともに減少し、
成人になると主に肩甲骨周りに存在しますので、
肩甲骨周りを鍛えることで、褐色脂肪細胞も活性化します。

『褐色脂肪細胞の活性化には肩甲骨トレーニング』


しかし、この
褐色脂肪細胞の働きには個人差があり、
気温が20度を下回ってくると褐色脂肪細胞が熱産生を始めるのですが、中には
褐色脂肪細胞の働きが悪い方もいます。

この理由としては、脳視床下部から分泌されたアドレナリンは、
褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞に存在する
β3アドレナリン受容体に作用
し、
次に
褐色脂肪細胞に存在する
UCP1というたんぱく質がエネルギー(ATP)を生み出す代わりに熱を生み出すように作用
し、
そのエネルギー源として
白色脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪から脂肪酸が褐色脂肪細胞に放出されるのです。

この際にポイントとなる、
β3アドレナリン受容体とUCP1の働きは、遺伝的に個人差があり、
■β3アドレナリン受容体は、
日本人の約3人に1人が働きが悪く
■UCP1は、
日本人女性の約4人に1人が働きが悪い

と言われています。

これらの遺伝子な個人差によって、
■β3アドレナリン受容体については、
基礎代謝で約200kcal
■UCP1については、
基礎代謝で約100kcal

の影響があるため、これらの働きが悪いと、
太りやすくなったり、低体温・冷え性になったりすることになるのです(>_<)

しかも、これらの遺伝子は
優性遺伝とのことで、
両親のいずれかが働きの悪い遺伝子を持つと、こどもにも働きの悪い遺伝子が伝わることになります。

通常は、悪影響のある遺伝子は、劣勢遺伝になることが多く、両親のいずれかが悪影響がある遺伝子を持っていても、
どちらかが正常な遺伝子を持っていれば、こどもには悪影響のある遺伝子は伝わらないことになるのです。

これらは果たして、日本人が遺伝的に太りやすい民族であることを示しているのでしょうか?


一方で、これらの遺伝子は、
倹約遺伝子とも言われていて、
エネルギー消費を抑えることで長寿をもたらすという側面もあり、実際、
欧米人に比べて日本人の場合は、これらの倹約遺伝子を持つ人は約2割と2倍以上にもなっています。

これは
日本人が欧米人に比べてインスリンの働きが弱いことが長寿をもたらすこととも併せて、
日本人が長寿民族となっている要因とも考えられています。

『「糖尿病になりやすい日本人は長寿民族!」~「ダイエット」通信(補足号その92)』


しかし、これらの
日本人の遺伝的な特性が長寿をもたらすためには、正しい食生活が前提になります。

つまり、
糖質を控えてたんぱく質や脂質などの必須栄養素をしっかり摂る正しい食生活によって、
■追加インスリン分泌も抑えられ、
■貯えられた適正な体脂肪をエコモードで消費する

ことで、
健康と長寿をもたらすことになりますね(^O^)/


一方で、
糖質を過剰摂取して必須栄養素が不足する間違った食生活を行っていると、
■糖質の過剰摂取で体脂肪が蓄積され、
■倹約遺伝子の働きで、白色脂肪細胞の体脂肪燃焼が進まず、肥満が進行し、
■同じく、褐色脂肪細胞の熱産生が活性化しないため、低体温・冷え性となり、免疫力も低下し、
■インスリン分泌が弱いため、糖尿病やがんなどに罹ってしまい、


健康を損ない、ひいては命を縮めてしまうことになりかねません(>_<)


節約遺伝子を多く持ち、長寿を全うできる体質を持つ日本人が、
糖質を過剰摂取することで、短命に終わってしまうのは、
本当にもったいない話ですし、愚かな行為ですよね(>_<)

ぜひ、
糖質を控えてたんぱく質や脂質をしっかり摂る正しい食生活を行うことで、
長寿民族である日本人として、いつまでも若々しく、元気で長生きしていきたいですね(^O^)/



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「魚を食べると頭が良くなるのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第8回)

今週も第8回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


広島は先週梅雨入りしたにも関わらず、ずっと空梅雨が続いていて、この日も真夏のような良い天気でした。

梅雨前には、毎週のように講義の日には雨模様だったのに、皮肉なものですね。


大学に行く途中にある鏡山公園の湖が、本当に鏡のようにきれいに晴れ渡っていました(^^)/




この日の講義のテーマは、
「DHAと脳」です。


魚を食べると頭が良くなると言われますが、
これは果たして本当なのでしょうか?


脳で情報伝達を行う
神経細胞は、
情報を送り出す突起(軸索)
情報を受け取る突起(樹状突起)を持っています。

この軸索と樹状突起を介して神経伝達物質を伝えることで神経細胞同士の情報を伝達する場所が
シナプスになります。


神経細胞同士は、接触することはできないため、
より正確に情報伝達を行うために、神経細胞間の距離を縮める必要があるのですが、神経細胞は移動できないため、
情報を送り出す神経細胞は、軸索を長く伸ばし、また
情報を受け取る神経細胞は、樹状突起を多く構えることで、
両者の距離を縮め、神経伝達物質を正確に伝達しようとします。

このため、
神経細胞は、軸索を伸ばしたり、樹状突起を増やしたり、情報伝達物質を放出したり受け取ったりできるように、
より柔軟性が必要となるのですが、細胞は細胞膜で覆われているため、この
細胞膜の構造がポイントになります。


細胞膜は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸で構成されており、このうちの
不飽和脂肪酸によって、細胞膜の柔軟性が変わってきます

脂肪酸は、炭素が結合することでできていますが、不飽和脂肪酸には、その結合方法の中に、
「二重結合」という不安定な結合があって、この
二重結合の位置や数で、不飽和脂肪酸の種類が決定されてきます。

オメガ3は3番目に最初の二重結合があり、オメガ6は6番目に最初の二重結合があって、
脂肪酸は二重結合の位置で折れ曲がっているために、
二重結合が多い脂肪酸ほど、より柔軟性があるということになります。

『脂肪酸の様々な種類について』


オメガ3の代表的な脂肪酸としては、
α-リノレン酸がありますが、これには
二重結合は3カ所存在しています。

α-リノレン酸は、
体内で魚に多く含まれているEPA→DHAと変換されていくのですが、
二重結合はEPAには5カ所
DHAには6カ所存在しています。

つまり、
DHAが最も二重結合が多く、柔軟性が最も高い脂肪酸ということなのですね。

このため、
ニューロンにはDHAが最も多く存在し、また、
脳の関所である血液脳関門を通過できる脂肪酸はDHAのみとなっているのです。


こちらの
吉冨さんの投稿には、それぞれの脂肪酸の形も掲載されていますので、よりイメージがつかめると思います(^^)/

『脂質の構造と性質』


講義では、
魚を積極的に食べると、ニューロンにおけるDHAが増加し、神経伝達物質のやりとり(情報伝達や記憶)が活性化するので、脳に良い効果をもたらすとの説明がありました。

確かに、DHAはニューロンには欠かせない脂肪酸だと思いますが、ニューロンにおけるDHAの割合には一定の限度があるようですので、どちらかと言えば、
DHA不足によってニューロンの働きが悪化するため、DHAをしっかり摂ることで、脳の働きの低下を防止できるという方が正確な表現なのでしょうね。


また、
DHAは不安定な二重結合が最も多い脂肪酸のため、その分、
酸化するリスクも最も高いことになります。

そのため、
糖質の過剰摂取による糖化・酸化リスクには十分に注意する必要があり、それらが神経細胞膜の酸化をまねき、
認知症や脳血管疾患などの原因になってしまいますので(>_<)
魚をいくら積極的に摂っていても、ご飯などの糖質を多く摂っていれば、脳の劣化は避けられないことになりますね(^^;


むしろ、
脳のエネルギー源をブドウ糖からケトン体に切り替えることで、
ケトン体は、エネルギー効率が良く、安定的に供給され、酸化リスクなどが少ない(むしろ認知症などの改善効果がある)安全なエネルギー源になりますから、
頭の働きも良くなり、脳の劣化予防にも最適ということになりますね(^O^)/

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)』


実際、
私は、糖質を控えて、肉や魚やたまごを中心にしたケトン食に切り替えてから、頭の働きはとても良くなったと実感していまして、自分より30歳以上も若い学生たちに交じって一緒に講義を受けたり、試験を受けても、全く遜色ないのも、
ケトン体とDHAのおかげだろうと思っています(笑)


私の食事の内容や栄養素の状況は、こちらをご参照ください。

『(特別編その2)スーパーでの食材レポート』



『広島大学履修生日記』

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プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
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