「腸内環境が良くなると免疫力が上がるのはなぜ?」~広島大学履修生日記(免疫生物学 第2回)

先週も第2回目の
広島大学生物生産学部「免疫生物学」の講義に行って来ました(^^)/


前日からの雨も上がり、綺麗な青空が見えてきました。

大学は山間にあるので、早くも紅葉が始まってきていますね(^^)




この日の講義から
反転授業が開始し、
事前にビデオで学習してきた内容を、グループ毎に相互に教え合って確認し、その後確認小テストを行い、その中の応用問題について、グループ毎に検討し、プレゼンするといった流れになります。

通常の講義のように、
担当教官の話を聞くだけの受動的な学習と異なり、
相互に教え合ったり、討議したり、プレゼンを行ったりすることによる能動的な学習が行えるため、
理解度の向上や考える力も養えますね(^^)/

20歳前後の学生たちと一緒に教え合ったり、議論したりするのも楽しいです(^O^)/


この日のテーマは、
「微生物や植物の生体防御」と「抗体と抗原」です。


微生物は、
ウイルスなどの攻撃やストレス環境から身を守るために、様々な生体防御機能を持っています

例えば、
外敵である特定のウイルスを死滅させる物質を分泌することで生体防御を行う微生物も存在し、人はこれを活用することで
抗生物質を作り出しているのです。

同様に、
他の細菌に対して広く抗菌作用を持つ物質を分泌することで生体防御を行う微生物も存在します(バクテリオシン)。

発酵乳製品や漬物などに生息する
乳酸菌にはこの抗菌作用があるため、昔から、
発酵食品の栄養価や味わいなどとともに、この作用による安全な保存法として活用されてきたのです(^^)/


また、
植物においても、
病原菌などから身を守るために、様々な生体防御機能が存在します。

例えば、
第7の栄養素とも言われることのあるファイトケミカルには、
ポリフェノールやカテキンなどの抗酸化作用を持つ物質が含まれていて、これは
植物が病原菌などの外敵から身を守るための生体防御機能の一つなのです(^^)/

また、
人参と玉ねぎを一緒に栽培すると、虫害を防ぐことができると言われていますが、これは、
人参と玉ねぎの出す匂いが、それぞれ害虫を寄せ付けない効果を持っているため、それによって
互いに生体防御を行っているからなのです(コンパニオンプランツ)。


このように、
微生物や植物においても、様々な生体防御機能があり、それは人で言う
自然免疫に相当するものなのです。

また、人はこれらの生体防御機能をもとに、
抗生物質や野菜のファイトケミカルなど、人にとって有益な活用を行っているのですね(^^)/


次に、
抗体と抗原についてです。

人には、
細菌やウイルスなどの抗原が体内に侵入してきたときに身を守るために、
それらを認識するための免疫機能(抗体があります。

この抗体は、以下の5つに分類されます。

■IgG
血液中に最も多く存在するメインの抗体
■IgA
粘膜に多く存在し感染予防効果が高い抗体
■IgM
感染したときに最初に作られる抗体(IgMが作られた後にIgGが作られる)
■IgD
量は少なくその役割はまだ分かっていない抗体
■IgE
最も量は少ないが、増加すると花粉症やアトピーなどのアレルギーを起こす抗体



これらの抗体は、魚、鳥、ほ乳類と、進化の過程で段々と増えてきていますので、
微生物などの原始生物が自然免疫のみを持っているのに対して、
高等生物になっていくにつれ、多くの獲得免疫を作り出し、様々な外敵から身を守れるように進化してきたことが分かりますね(^^)


今回も講義の後に、専用HPで以下の質問を行いました。

1.腸内細菌と自然免疫

免疫力の向上のためには、まずは自然免疫の働きを強化することが大切だと思っています。

免疫力は腸内環境が良いと向上すると言われていて、実際、小さな頃に腸内フローラが多様性を持つと、免疫力が高くなり病気に罹りにくいことが分かっています。

この理由としては腸内細菌の多様性や活性化が自然免疫を強化する働きがあるからではないでしょうか?

具体的には、自然免疫におけるTLRは微生物由来の分子を認識・防御する働きがあるので、腸内細菌やそれらが作り出す物質がTLRを刺激し、それによって自然免疫の働きが活性化するのではないでしょうか?



→担当教授からの回答

その通りだと思います。


2.腸内細菌とIgE

IgEは本来身体を守る抗体であるにも関わらず、身体の中で多く作り出されるとアレルギーを発症させます。

その役割としては、本来外からの微生物に対する防御壁になるもので、特に寄生虫の感染防止には有効との話も聞いたことがあります。

IgEが哺乳類に存在し、犬や馬などに多いのは、これらの寄生虫の感染予防などの役割を果たしているからではないでしょうか?

このIgEも腸内細菌との関連において、腸内細菌に多様性がなく腸内環境が悪い人にアレルギー症が多いのは、何らかの理由で、IgEが腸内細菌に対して正常に作用せずに、腸内以外で多く作られてしまい、アレルギーを発症してしまうからではないでしょうか?



→担当教授からの回答

その可能性はあるかも知れませんが、その観点で研究している人はまだいないと思います。


自然免疫と獲得免疫を比べた場合、
自然免疫
早く反応するけど弱く、一方
獲得免疫
反応は遅いけど強いという特性を持っています。

自然免疫を強化することで、病原菌の感染に対して、素早く強力に対応できることになるので、
自然免疫を強化していくことは健康のためにはとても重要ですね(^^)

腸内環境が良くなると、腸内細菌の分泌する物質などがTLRと呼ばれるセンサーを刺激し、自然免疫が強化されることになるので、
腸内環境が良くなると免疫力が上がることになるのですね(^O^)/

そのためには、
毎日色々な種類の発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌、漬物、チーズなど)を食べることが大切で、これらの発酵食品に含まれる善玉菌は、必ずしも生きたまま腸に届く必要はなく、吉冨さんのお話のように、
生きていても死んでいても腸に届けば、TLRを刺激し、自然免疫が強化されるのです(^^)/

『腸に届くものは生菌でなくてよい』


Iまた、
IgEがアレルギーを引き起こす原因に、腸内環境が関係していることは確かなのですが、これについては、
後日アレルギーに関する講義がありますので、その際にまた考えたいと思っています。



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「インフルエンザワクチンは効果があるのか?」~広島大学履修生日記(免疫生物学 第1回)

大学の夏休み終わり、先週から
広島大学の後期講義が始まりました(^^)

前期は、
「食品健康科学」を履修しましたが、後期からは
「免疫生物学」になります。


前日はかなりの雨が降っていたのですが、この日は、秋らしい爽やかな天気になり、広島大学名物の煙突も、青空に映えて、とても綺麗ですね(^^)




「免疫生物学」の講義は、2コマ連続で行われますので(90分×2)、10月から始まり11月には終了となります。


1コマ目は、担当教授からガイダンスが行われ、この講義は
「反転授業」となるとの説明がありました。

「反転授業」とは、
教室では講義は行われず、事前に講義内容をネット配信ビデオで予習してきて、教室では相互討議が行われるものです。

私は反転授業を受けるのは初めてですが、これまでの
「受動的」講義スタイルから、
「能動的」講義スタイルに変わっていくものですので、
問題意識を持って、自ら考えて、問題解決していく力を育むには、非常に良い講義スタイルだと思います(^^)/


この日は初回ということで、担当教授から従来型での講義が行われましたが、テーマは、
「免疫の概念・特徴・作用」です。


免疫とは、外部からの脅威・侵入に対し自らの身を守る生体防御機能ですが、外敵から身を守るためには、
自己と非自己を識別する必要があります。

そのため、免疫システムでは、
自己を識別し、識別できなかったものを非自己と認識し、排除することで、身体の恒常性(ホメオスタシス)を維持することになります。


免疫には、
自然免疫と獲得免疫があり、
自然免疫は先天的に身体に備わっている免疫システムで、
侵入した病原体に対して、直ちに発動する攻撃・防御システムになります。

自然免疫には、
病原体に対して食作用を行うマクロファージなどの食細胞や、
病原体を死滅させるNK細胞
などがあります。

また、
獲得免疫は、後天的に身体に備わっていく免疫システムで、
侵入してきた病原体を記憶・特定し、自然免疫の後に発動する攻撃・防御システムになります。

獲得免疫には、
侵入してきた病原体を記憶し抗体を作るBリンパ球や、
抗体情報などをもとに病原体を特定し攻撃するTリンパ球
などがあります。


免疫の特徴としては、
記憶、特異性、寛容があり

記憶とは、
侵入してきた病原体の情報を「抗体」を作ることで特定し、
抗体情報をもとに病原体を特定して攻撃する「細胞障害性Tリンパ球」も作り出すもの
です。

例えば、
ワクチンは、予め病原体を接種することで、免疫に記憶させるものですが、
生ワクチンだと、抗体と細胞障害性リンパ球が作られるのに対し、
不活化ワクチンは、抗体しか作られないため、その分免疫作用は弱くなることになります。


次に、
特異性とは、
侵入してきた病原体を特定し、その病原体のみに免疫機能を発揮するものです。

例えば、インフルエンザに罹患して、抗体や細胞障害性リンパ球が作られても、
別の種類のインフルエンザに罹った場合は、
すでに作られている抗体などによる免疫機能は発揮されないことになります。


また、
寛容とは、
自分の身体と同じ細胞(同個体)を受け入れる機能です。

例えば、
動物の細胞は異種として、また他人の細胞は同種ですが異物として、基本的には排除されることになり、一方、
自分の身体の一部の細胞は、同個体として受け入れられることになります。


講義では、他にも、
免疫系と神経系と内分泌(ホルモン)系がそれぞれ連携し相互作用を行っている例として、
過度なストレスが加わると、NK細胞が短時間で急速に減少し、免疫力が大幅に低下するのに対し、その後、
過度なストレスから解放されると、NK細胞が増加していき、免疫力が回復していく実験の説明がありました。


講義の後、専用HPに、各自の講義内容の理解と質問について掲載するように担当教授から言われましたので、私は、以下の2点について質問しておきました。

1.ワクチンについて

ワクチンに関しては、それぞれの感染症の重篤性と、それらに対する有効性に応じて、接種の是非を考える必要があると思っています。

例えば、結核は感染すると重篤化する恐れがあり、またワクチン(BCG)は生ワクチンで、結核菌に対する抗体と細胞障害性Tリンパ球が作られるため、ワクチンの有効性は高く、ワクチン接種の必要性もあると考えています。

一方、インフルエンザは、まれに重篤化することもありますが重度な風邪の一種であり、またワクチンは不活化ワクチンで、インフルエンザの種類は変異を繰り返すために非常に多く、前年に予測して作成されたワクチンでは感染したウイルスに対する抗体が作られる可能性は非常に低いと考えられます。

さらに細胞障害性Tリンパ球も作られないため、ワクチンの有効性は低く、ワクチン接種の必要性も乏しいと考えています。

このように、免疫の記憶や特異性などの特徴に鑑みて、ワクチン接種の是非を考えていく必要があると思っているのですが、いかがでしょうか?



→担当教授からの回答

ワクチン接種の方法を考える必要はあると思っています。

また、安易にワクチン接種することも、考えものだと思っています。



2.免疫系と神経系について

免疫系と神経系の関係について、私の理解では、交感神経が優位になると、好中球などの食細胞が活性化し、NK細胞などのリンパ球が不活性化となり、逆に副交感神経が優位になると、食細胞が不活性化し、リンパ球が活性化すると認識しています。

講義で説明のあった、過度なストレスで、NK細胞が不活性となり、その後ストレスから解放されることで、活性化したことも、ストレスによって交感神経が優位になり、ストレス解放されると副交感神経が優位になるためと理解しています。

この際、過度なストレスは、リンパ球を不活性化することで免疫力が低下し、さらに食細胞の過剰な反応により炎症などが生じる恐れがあるため、身体には悪影響がありますが、一方、過度なリラックス状態になっても、食細胞の働きが低下し、リンパ球の過剰な反応によりアレルギー症などを引き起こす恐れがあるため、やはり身体には悪影響があると思っています。

つまり、過度なストレスや過度なリラックスを避けて、適度なストレスとリラックスを繰り返すことで、自律神経も整い、免疫系の働きも良くなると考えているのですが、いかがでしょうか?



→担当教授からの回答

私も「適度なストレスとリラックスを繰り返す」の考えに賛成です。

身体の中は、すべてバランスによって制御されていると考えれば理解し易いと思います。



やはり、
ワクチン接種に際しては慎重に考える必要があって
特にインフルエンザワクチンの効果は極めて疑問ですね(>_<)

『「効果的なインフルエンザ対策は?」~「ダイエット」通信(補足号その100)』


また、
過度なストレスは免疫力を低下させ、がんを初めとした様々な病気になるおそれがありますが、
一方、
過度なリラックスもアトピーやアレルギーなどの病気になるおそれがありますので、
適度なストレスとリラックスを繰り返すことが、健康のためには重要なのですね(^^)/

『「ストレス過剰もリラックス過剰も病気になる!」~「ダイエット」通信(補足号その132)』


次回からは、反転授業スタイルになりますので、どのような講義になるのか、とても楽しみです(^O^)/



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「朝食をしっかり食べないと身体に悪いのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第12回)

先週も第12回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


この日は、梅雨にも関わらず天気が良くなってきて、バイクで通学していると風がとても心地よいですね(^^)/

大学からの空を眺めていても、梅雨明けも近いかなという感じでした(^^)




この日の講義のテーマは、
「体内時計の仕組み」です。


人には
体内時計が備わっていて、
代表的な周期は1日になります(サーカディアンリズム)。

この体内時計によって、昼間は活動状態になり、夜間は休息状態になるのですが、具体的には、

■昼間に活動状態となるように、活動に関わるホルモン(セロトニンなど)を分泌し、血圧や体温を上昇させ、交感神経を優位にする
■夜間に休息状態になるように、休息に関わるホルモン(メラトニンなど)を分泌し、血圧や体温を低下させ、副交感神経を優位にする


などの働きがあります。


しかし、この
体内時計は24時間より少し長いため、
毎日体内時計をリセットしないと、体内時計が少しずつずれていき

■ホルモンバランスが乱れ、不眠や疲れが取れないなどの不調をもたらしたり
■自律神経が乱れ、朝なかなか起きれなかったり、日中に眠くなったりするなどの不調をもたらす


などの
身体の不調が生じることになります(>_<)


この
体内時計の司令塔としての役割を果たしているのは、脳の視床下部にある
視交叉上核(しこうさじょうかく)になります。

この視交叉上核が、時間帯に応じて
ホルモンの分泌を促したり、身体の様々な働き(睡眠、覚醒、体温、血圧、消化・吸収・排泄など)をコントロールしているのです。

具体的には、
視交叉上核が時計遺伝子のスイッチをオンにすると、時計遺伝子からの転写によって時計遺伝子に関わるたんぱく質が合成されてきますが、時間の経過とともにこの
たんぱく質量が増えてくると、時計遺伝子のスイッチがオフになるようにフィードバックが行われます。

時計遺伝子のスイッチがオフになると、合成されるたんぱく質量が減ってきますので、今度は時計遺伝子のスイッチオフが解除され、
時計遺伝子のスイッチオンに戻るという流れになります。

この一連の流れが、
24時間より少し長い体内時計のリズムを作っているのです。


この
体内時計をリセットするものは何なのでしょうか?

視交叉上核は、
光の刺激によって、時計遺伝子に関わるたんぱく質の分解を早め、たんぱく質が減少することで、時計遺伝子のスイッチをオンにします。

つまり、
朝太陽光を浴びることで、視交叉上核が刺激され、体内時計がリセットされることになるのです。

『「太陽光を浴びると健康になり不足すると病気になる理由」~「ダイエット」通信(補足号その135)』


それでは、
光以外の刺激によって、体内時計はリセットされるのでしょうか?

例えば、
食事を摂ると、
身体の様々な働き(睡眠、覚醒、体温、血圧など)にも影響があるのですが、その場合でも、
視交叉上核の働きは変わりません

講義では、朝食を食べている子どもと食べていない子どもの学力を比べると、朝食を食べている子どもの方が学力が高かったという調査結果もあり、
朝食を食べることで、身体を目覚めさせ、体内時計のリセットを助けることになるので、朝食はしっかり摂った方が良いとの話がありました。


しかし、
この話は極めて疑問ですね。


人は通常、
睡眠中の脳のエネルギー源は、ブドウ糖から変わって、体脂肪から合成されるケトン体がメインになっています。

ケトン体はブドウ糖より、効率が良く、安全で、頭が良く回りますので、
朝食で糖質を摂らずにケトン体メインにする方が、頭の働きは良くなり、学力も向上することになります。

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)』

しかし、
普段から糖質を摂りすぎていると、睡眠中もケトン体への切り替えが上手くいかず、体内に蓄えられたグリコーゲンなども枯渇し、
低血糖状態になってしまいます。

朝からお腹が空いている人は、
普段から糖質を摂りすぎていて睡眠中に低血糖になっているからですね(^^;

このような人が、糖質の入った朝食を食べないと血糖値が上昇しないので、頭の働きが悪くなり、学力も低い結果となってしまいます(>_<)

『「朝食を食べないと元気が出ない」のは日常的に炭水化物を食べすぎているから』


従って、朝食の有無による学力の差は、調査対象になっているほとんどの子どもたちが日常糖質をメインで摂っているからであって、
糖質制限でケトン体メインになっている子どもたちであれば、
朝食に糖質を摂らない方が、さらに学力が上がることになりますね(^^)/

また、体内リズムとしても、
朝の腸の働きとしては、排泄の時間になりますので、
しっかり朝食を摂って消化に負担がかかると
排泄に支障が生じ、腸の一連の働き(消化・吸収・排泄)にも悪影響を与えることになります(>_<)


さらに、講義で説明があったように、
食事を行っても、視交叉上核には影響を与えないので、
体内時計のリセットにはなりません

むしろ、朝日を浴びないまま朝食を食べて身体を活動させても、体内時計はずれたままになりますので、かえって体内リズムに悪影響を与えることになりかねません(>_<)


従って、
太陽光を浴びることで体内時計をリセットし、
朝食はなしか、糖質のない軽めの食事で消化負担のないものにする
のが、
最も身体の働きにも良いということになりますね(^O^)/


自分の頭で考えようとせずに、教えられたことを鵜呑みにしていると、
途中まで正しい話でも、間違った結論を受け入れてしまうことになってしまいます(>_<)

勉強するということは、
教えられることではなく
自分が興味があることを自分で調べて自分の頭で考えて、それによって自分の知らない新たな世界を発見し、それを人のためにも役立てていくことだと、私は思っています。

『勉強すること』


未来を担う子どもたちには、その本当の勉強の楽しさ、面白さが分かって貰いたいといつも願っています。


<追記>

先週、第13回目の講義がありましたが、テーマが
遺伝子組替え・ゲノム編集による病気治療でしたので、
内容は割愛します。

これで講義は終了となり、今週期末試験が行われますが、
カロリー制限などの間違った答案を書かないといけないようですので、特に単位取得が必要ないこともあり、
私は期末試験を受けないことにしました(^^;


これから長い夏休みに入り、後期は10月から
免疫生物学を受講する予定です(^^)/




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「肥満が病気の原因となる理由は?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第11回)

先週第11回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


この日は梅雨前線が活発化して、広島もかなりの雨になってしまいましたので、高速バスで通学することにしました。

大学に到着すると、雨は小降りになっていましたが、生物生産学部の建物までの道は、先ほどまで大雨だったせいか人影もまばらでした。




この日の講義のテーマは、
「肥満と病気」です。


肥満になると、高血圧、糖尿病、動脈硬化など様々な病気をもたらすと言われていますが、
その原因は何なのでしょうか?

脂肪細胞からは、様々なホルモンが分泌されていて、それらには
身体に良いホルモンもあれば、
身体に悪いホルモンもあります


肥満が進行すると、脂肪細胞で蓄えられる中性脂肪が肥大化し、それに伴い
これらのホルモンの分泌も変化してきます。


まず、
高血圧の原因となるのが、
アンジオテンシノーゲンというホルモンです。


肥満細胞が増大すると、
アンジオテンシノーゲンの分泌が高まり、血液中のアンジオテンシンが増加します。

アンジオテンシンには血管を収縮させる働きがあるため、
肥満が進行すると高血圧の原因になるのです(>_<)


また、
糖尿病の原因となるのが、以前の講義でも簡単に説明があったように、
TNF-αというホルモンです。


血糖値が上昇すると、
インスリンが分泌され、インスリン受容体に結合します。

それに伴い、細胞内にある
グルコーストランスポーターと呼ばれる糖を取り込む穴のあるたんぱく質が、
細胞膜に移動し、
高濃度の血液中の糖が、
グルコーストランスポーターの穴を通過して、
低濃度の細胞内に取り込まれることになります。

これが、
血糖値上昇
→インスリン分泌
→糖の細胞内への取り込み
の仕組み

になります。


TNF-αには、
グルコーストランスポーターの細胞膜への移動を阻害する働きがあるため、
肥満細胞が増大し、TNF-αの分泌が高まると、インスリンが分泌されても、糖の細胞内への取り込みが進まなくなり
(インスリン抵抗性)
血糖値も下がらなくなります

そのため血糖値を低下させようと追加インスリンが大量分泌されますが、その状態が継続すると、
膵臓が疲弊してインスリンの分泌が悪化し、糖尿病になってしまうのです(>_<)


これらの身体に悪影響のあるホルモンの他に、
身体にとって良い働きのあるホルモンもあります。

以前の講義で説明のあった満腹ホルモンと呼ばれる
レプチンは、
肥満細胞が増大すると、分泌が増加し、食欲を抑制することで、肥満を解消する効果があります(^^)/

『「レプチンが分泌されても過食が止まらないのは?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第4回)』


また、他にも
アディポネクチンと呼ばれるホルモンがあり、これには、
運動することで糖の細胞内への取り込みを促進するのと同様の効果があります。

つまり、
運動を行うと、エネルギーである
ATPが消費されて、低エネルギーのAMPに変わりますが、AMPが増加すると
AMPキナーゼと呼ばれる酵素が活性化され、インスリン分泌のときと同様に、
グルコーストランスポーターが細胞膜に移動します。

このため、
運動を行うと、インスリンの作用を介さずに、糖の細胞内への取り込みが促進されるのです。


アディポネクチンには、AMPキナーゼを活性化させる働きがあるため、
運動を行わなくても、糖の細胞内への取り込みが促進されることになるのです(^^)/

アディポネクチンには、これらの糖代謝の改善効果の他にも、
動脈硬化抑制、抗炎症、心筋肥大抑制などの身体に良い働きが色々とあると言われていますが、この
アディポネクチンは、肥満細胞が増大すると、分泌が低下してしまいます。

つまり、
肥満になると、善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌が低下し、
糖尿病や動脈硬化などの原因になってしまうのです(>_<)


このように、
肥満によって、身体に悪影響のあるホルモンが増加し、身体に良い働きのあるホルモンが減少しますので、
肥満は、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの様々な病気の原因になってしまうのです(>_<)


講義では、これらの身体に悪影響のあるホルモンの働きを抑制したり、逆に身体に良い働きのあるホルモンを活性化する
薬や食品の研究・開発についての話もありましたが、病気の根本原因である肥満を放置したままで、薬などで対応するのは
対症療法に過ぎませんから、むしろ病気は悪化していくことになります。

『「薬では病気は治らない?」~「ダイエット」通信(補足号その81)』


肥満の原因は、糖質の過剰摂取であり、それに伴い
追加インスリンも大量分泌されると、
糖化・酸化・慢性炎症が進行し、これらのホルモンの働きとは別に、
様々な病気になってしまいます(>_<)

『「病気は全て繋がっている」~「ダイエット」通信(補足号その94)』


また、
肥満に伴うこれらのホルモンの働きは、これ以上糖を取り込むことで肥満を進行させないための、
身体のホメオスタシス(恒常性)としての働きとも考えられるため、これらのホルモンの働きの改善よりも、
肥満の原因である糖質の過剰摂取を止めることが最も重要になります。

そのためには、
糖質依存症からの離脱が必要ですが、
それがなかなかできないために、肥満や様々な病気に苦しむ方々が世の中に多くいらっしゃるのでしょうね(>_<)

『「糖質依存症について」~「ダイエット」通信(補足号その6)』



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「アルツハイマーは不治の病なのか?」~広島大学履修生日記(食品健康科学 第10回)

先週も第10回目の
広島大学生物生産学部「食品健康科学」の講義に行って来ました(^^)/


まだ梅雨が続いていますが、この日も小雨がぱらつく程度でしたのでバイクで通学してきました。

大学に着くと講義開始まで時間がありましたので、窓から外を見ると、木々が小雨に濡れて色も鮮やかでした(^^)




この日の講義のテーマは、
「アルツハイマー」です。


認知症は年齢とともに増加していき、
65歳以上の7人に1人は認知症となっています。

認知症には、主に
アルツハイマー脳血管性認知症があり、このうち
アルツハイマーが半分以上を占めていて女性の方が多くなっています

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患によって起こる認知症のことで、
認知症の約2割を占めています。

一方、
アルツハイマーは長年その原因が不明とされてきましたが、近年その理由が分かってきました。


脳の認知機能は、神経細胞がシナプスを通して神経伝達物質をやりとりすることで行われているのですが、
アルツハイマー患者には、シナプスに「βアミロイド」というたんぱく質が蓄積していることが分かってきました。

この
βアミロイドは、毒性を有するため、
どんどん蓄積していくと、
シナプスの機能が低下していき、ひいては神経細胞も死滅し、認知症が悪化していくことになるのです(>_<)


従って、
アルツハイマーの治療としては、
①βアミロイドの合成を低下させる、
②合成されたβアミロイドを除去する、
③βアミロイドからシナプスをガードする

などの方法が考えられますが、
講義ではいずれの方法も決定的な治療方法はまだ見つかっていないとの話でした。


このように、
アルツハイマーは不治の病と言われることが多いのですが、その有効な予防方法や治療方法はないのでしょうか?


アルツハイマーについて調査すると、
糖尿病の方にアルツハイマーが多いことが分かってきました。

そのメカニズムとしては、血糖値を低下させるホルモンであるインスリンが過剰に分泌されると、大量の活性酸素が発生し様々な病気の原因となり身体にとって有害なため、
不要となったインスリンはインスリン分解酵素によって分解・除去されます。

この
インスリン分解酵素には、βアミロイドを分解する働きもあり、脳細胞にとって極めて有害なβアミロイドが合成されても、インスリン分解酵素によって分解・除去されることになるのです。

しかし、糖尿病などで
脳が高血糖状態になると
インスリン分解酵素は、過剰に分泌されたインスリンの分解にほとんど使用され、βアミロイドの分解が進まなくなってくるため、
βアミロイドが蓄積していき、アルツハイマーが進行していくのです。


詳しくは、下記の江部先生の投稿などをご覧ください。

『アルツハイマー病の原因は炭水化物』

『アルツハイマーは高血糖によるインスリン分解酵素の低下が原因』


認知症の一つである
脳血管性認知症も、脳血管疾患によるものですが、これも
糖質の過剰摂取による動脈硬化が最も大きな原因になります。

『「本当に悪いコレストロールとは?」~「ダイエット」通信(補足号その97)』


結局、
アルツハイマーにしても脳血管性認知症にしても、糖質の過剰摂取が最も大きな原因であり、このような
間違った食生活を続けていれば、認知症のみならず、糖尿病やがんも含めた様々な病気になってしまうことは明らかですね(>_<)

『「病気は全て繋がっている」~「ダイエット」通信(補足号その94)』


糖質を控えてたんぱく質や脂質などの必要栄養素をしっかり摂る
正しい食生活を行っていくことが何よりの認知症の予防になりますし、特に
ケトン食(スーパー糖質制限+適度なたんぱく質+十分な脂質)によってケトン体モードになれば、
脳のエネルギー源もケトン体となり、
認知症などの脳疾患になるリスクは極めて低くなるとともに、
すでに発症した方にも、ケトン体の働きにより改善していくことが期待できますね(^O^)/

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)』

『「ケトン体モードにするには?」~「ダイエット」通信(補足号その105)』


アルツハイマーにしてもがんにしても、予防が一番大切で、そのためには
何よりも正しい食生活を行うことですね。

そのことが分からないと、
どのような薬を処方しても所詮は対症療法ですから、
これらの病気は永遠に不治の病のままだと思っています。



『広島大学履修生日記』

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プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
このブログはFacebookにも投稿していますので、コメントなどはFacebookでお願いします。
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