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「アレルギーの原因は何か?」~広島大学履修生日記(免疫生物学 第8回)

先々週も第8回目の
広島大学生物生産学部「免疫生物学」の講義に行って来ました(^^)/

この日の講義が最終日になりますが、バイク通学も寒さでかなり厳しくなってきたので、もうそろそろ限界でした(^^;

大学に着くと、かなり寒いですが、青空も顔を覗かせていましたね(^^)




この日の講義のテーマは、
「アレルギー反応」についてです。

アレルギーやアトピーは、
本来病原菌などに対応する免疫反応が、何かのきっかけで反応性が変化してしまい、病的な状態になることなのですが、
アレルギー反応は大きく分けて次の4分類になります。

■Ⅰ型反応

即時型で、IgE抗体が大幅に増加し、肥満細胞(マスト細胞)にヒスタミンが蓄積され放出されることで、皮膚の赤みやかゆみなどの症状が生じるもの。

アレルギー性鼻炎、アトピー皮膚炎、じんましん、気管支喘息、アナフィラキシー反応などがⅠ型反応になります。

■Ⅱ型反応

IgG抗体が抗原を有する自己細胞に結合し、それを免疫細胞が攻撃することで正常細胞が破壊されてしまうもの。

バセドウ病、橋本病、インスリン抵抗性糖尿病、男性不妊症(精子を攻撃することでの女性の不妊)などがⅡ型反応になります。

■Ⅲ型反応

抗原と抗体の複合体が作られ、それに伴い補体が活性化し、局所的に組織破壊などが起きるもの。

関節リウマチ、SLE(全身エリトマトーデス)、血清病、局所的なアナフィラキシー反応などがⅢ型反応になります。

■Ⅳ型反応

遅延型で、ヘルパーTリンパ球のうちのTh1の働きによりマクロファージなどが異常活性化し、炎症やはれなどが起きるもの。

漆かぶれや金属アレルギーなどの接触性皮膚炎、ツベルクリン反応などの接触してから発症まで1日程度時間がかかるものがⅣ型反応になります。


これらのアレルギー反応は、免疫細胞の働きのバランスが崩れることで生じるもので、
例えば、司令塔の役割を果たすヘルパーTリンパ球のうちの
Th1とTh2のバランスが崩れると、Ⅰ型やⅣ型反応が起きます

具体的には、
Th1はマクロファージなどを活性化する働きがありますが、
Th1>Th2となると、マクロファージの異常活性化によりⅣ型反応となり
また
Th2はBリンパ球を活性化し抗体を作り出す働きがありますが、
Th2>Th1となると、抗体の中のIgEが異常増加しⅠ型反応になるのです。

これらの
ヘルパーTリンパ球などは、制御性T細胞であるTregによってその働きが抑制されますが、
Tregの働きが低下すると、Tリンパ球などの暴走を止められなくなり、アレルギー反応が起きてしまうのです。


講義では、
アレルギーやアトピーで最も多いⅠ型反応の原因の一つとして、
小さな頃からの清潔になりすぎる環境
が挙げられていました。

つまり、
様々な細菌やウイルスに対して、Th1の働きによってマクロファージなどが活性化し撃退するのですが、
小さな頃からあまりにも清潔な環境で育つと、Th1の働きが低下し、Th2>Th1となり、IgEの異常増加によって、Ⅰ型アレルギーを発症してしまうのです。


アレルギーの原因には、これ以外にも、食生活や生活習慣などの問題もありますので、
今回も講義の後に、専用HPで以下の質問を行いました。

1.オメガ6とアレルギーの関係

アレルギーは、食生活が原因となって発症することもあると思っています。

例えば、必須脂肪酸であるオメガ6を摂りすぎるとアレルギーや炎症を引き起こすと言われていますが、この理由を調べてみると、オメガ6はアラキドン酸に変化し、その際にアラキドン酸カスケードによりPGE2(プロスタグランジンE2)が産生されます。

このPGE2にはヘルパーTリンパ球をTh2に分化させる働きがあるため、オメガ6の摂りすぎはTh2の増加をまねき、IgEの増加によりアレルギーの原因となると考えられます。

日本人は、外食や家庭の料理でサラダ油などのオメガ6の摂りすぎとなっていることが多いため、これがアレルギーの一因と考えられるのですが、どうでしょうか?



→担当教授からの回答

そういう事も十分に考えられます。

そういう分野からアレルギーの研究をされている人がいます。
免疫学では無く、食品系の先生方ですね。

二つの領域の研究者がお互いに対外試合(それぞれの学界で研究発表をしていく)事が、重要だと考えています。




2.Treg活性化によるアレルギーの抑制

アレルギーは、Th1、Th2やTh17のバランスが崩れることが原因の一つですので、制御性T細胞であるTregを活性化させることで、Th1、Th2やTh17の過剰な働きを抑制し、アレルギーを改善することが考えられると思います。

例えば、発酵食品で乳酸菌やビフィズス菌などを摂取することで、腸内環境が改善し、アレルギーも改善することがあると言われていますが、これは、腸内環境の改善によってTregが活性化し、Th1、Th2やTh17の過剰な働きが抑制され、アレルギーが改善するのではないでしょうか?

他にもTregを活性化する方策はあるのでしょうか?



→担当教授からの回答

問題は、IgE特異的に抑制するかどうかと言う問題です。
抑制だけであれば、ステロイドなどの免疫抑制剤を使えば良いわけです。

抗体産生のIgEクラススペシフィックな抑制については、1970年代から行われていますが、まだまだと言って良いでしょう。



担当教授は食と免疫の関係についてはお詳しくないので明確な返答がなかったのですが、
オメガ6の過剰摂取・オメガ3の不足によって、Th2>Th1となり、IgEの異常増加によりⅠ型アレルギーになるのは事実ですね。

『「身体に良いオメガ3・悪いオメガ6は本当?」~「ダイエット」通信(補足号その108)』


また、吉冨さんのお話では、
腸内環境が改善し、腸内細菌が酪酸をしっかり生成することで、Tregが活性化し、アレルギーを抑制するとのことです。

『アレルギーを抑える制御性T細胞(Tレグ細胞)』

つまり、
腸内環境が悪化すると、Tregの働きも低下するので、アレルギーの原因になるということなのですね。


また、
自律神経が乱れて、副交感神経が優位になりすぎると、リンパ球が異常活性化し、アレルギーの原因になります

『「ストレス過剰もリラックス過剰も病気になる!」~「ダイエット」通信(補足号その132)』

つまり、
運動不足や食べすぎなども、副交感神経が優位になりすぎることになり、アレルギーの原因になるのですね。


まとめると、
アレルギーやアトピーの原因としては、

■清潔にしすぎる環境
(Th2>Th1、腸内環境の悪化)
■外遊びの減少・室内での遊びの増加
(副交感神経の優位過剰、紫外線不足によるビタミンD低下、Th2>Th1、腸内環境の悪化)
■おかしやファーストフードなどの食べ過ぎ
(糖質過剰摂取による副腎疲労・腸内環境の悪化、オメガ6過剰摂取、副交感神経の優位過剰)
などの小さな頃からの食生活や生活習慣や生活環境が、アレルギーやアトピーの原因になっている
のですね(>_<)

実際、
昔のこどもたちは、外遊びが中心で、自然や動物にも多く接し、ファーストフードなども多く食べていませんでしたから、
アレルギーやアトピーなどもほとんどなかった
のですね(^^)/


親御さんが正しい知識を身につけ、ご自身やお子さんともども、正しい食生活と生活習慣を行うことで
アレルギーやアトピーに加えて様々な病気も予防し、健康で幸せな生活を送っていきたいですね(^O^)/


『広島大学履修生日記』

『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】』

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
このブログはFacebookにも投稿していますので、コメントなどはFacebookでお願いします。
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