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「10万種類のたんぱく質はどうやって作られるのか?」~広島大学履修生日記(酵素たんぱく質化学 第7~15回)

前回に引き続き、広島大学生物生産学部での
「酵素たんぱく質化学」の講義
に行ってきました。

今回の講義の時期は11月中旬で、秋晴れの素晴らしい1日でした(^^)/



第7回目から第15回目までは、
たんぱく質の様々な働きについて講義が行われました。

講義のポイントは、以下のとおりです。


20種類のアミノ酸が繋がることでたんぱく質は作られていますが、
たんぱく質の種類は、なんと5万から10万種類もある
とされています!

それぞれのたんぱく質は、みな異なる働きを行っているのですが、
これらのたんぱく質はいったいどのように作られ、機能しているのでしょうか


【たんぱく質の合成】

食事で摂ったたんぱく質は、
消化によってアミノ酸に分解され体内に吸収されます


これらのアミノ酸は、DNAの遺伝情報により、
10万種類ものたんぱく質として合成されます


具体的には、
DNAの遺伝情報が、RNAにコピーされ、
RNAで不要な情報を削除した後、そのRNAの暗号に従ってアミノ酸が繋がっていきます


しかし、この段階では、
単にアミノ酸が繋がったものに過ぎず、たんぱく質としての機能はまだありません

20種類のアミノ酸には、色々な特性があって、
親水性や疎水性のものや、酸性やアルカリ性や中性のものなどがあり、
これらの特性に基づき、それぞれのアミノ酸が結合したり
(例えば親水性同士)
離れたり
(例えば親水性と疎水性)します


その結果、
アミノ酸が繋がったたんぱく質は、ねじれたり、立体になったりと様々な形が作られ、
それによってたんぱく質が初めて機能する
ことになるのです(^^)/

例えば、
コラーゲンは、ねじれによって3重らせん構造となっていますが、
それによって肌や血管などが弾力性を持つ
ことになります。

また、
酵素には、ポケットのようなくぼみ構造がありますが、
その中に反応物を取り込むことで、酵素反応を起こすことができる
のです(^^)


【たんぱく質の機能】

たんぱく質には大別すると8つの機能があります。

■構造たんぱく質
生物の身体を作るたんぱく質
(コラーゲン、ケラチンなど)


■輸送たんぱく質
物質の輸送を行うたんぱく質
(ヘモグロビン、アルブミンなど)


■貯蔵たんぱく質
栄養の貯蔵を行うたんぱく質
(カゼイン、フェリチンなど)


■収縮たんぱく質
運動に関与するたんぱく質
(筋肉中のアクチン、ミオシンなど)


■防御たんぱく質
免疫機能に関与するたんぱく質
(グロブリン等の抗体など)


■受容体たんぱく質
刺激を受容し応答するたんぱく質
(神経細胞の受容体など)


■ホルモンたんぱく質
生理活性のコントロールを行うたんぱく質
(インスリン、成長ホルモンなど)


■酵素たんぱく質
酵素反応を行うたんぱく質
(消化酵素、代謝酵素など)



これらのたんぱく質は、
先ほどお話しした立体構造が崩れると、機能しなくなってしまいます


例えば、
たんぱく質に熱を加えると、疎水性同士で結合しているアミノ酸が分離し、立体構造が崩れてしまい、
たんぱく質が機能しなくなってしまう
のです(>_<)


一方、
たんぱく質を摂る際には、
加熱することで、たんぱく質の立体構造が崩れ、消化しやすくなります
(^^)/

また、
強力な酸性である胃酸も、
たんぱく質の酸・アルカリ結合による立体構造を崩すことで、消化を促す働きがある
のですね(^O^)/


【たんぱく質の分解・再合成】

たんぱく質は時間の経過とともに劣化していき、
その機能も段々と衰えていきます


そこで、
古くなったり劣化したたんぱく質は、アミノ酸まで分解することで、
再利用可能なアミノ酸は、新たなたんぱく質合成を行い、
再利用不可能なアミノ酸は、体外に排出されることで廃棄されます


具体的には、
体重60kgの大人の場合、
食事でたんぱく質を
60~80g摂り、
たんぱく質を
約200g合成して細胞を作り変え
同時に
約200g分解して、
最終的には
約50gの尿素を合成して、尿の中で排出している
のです(^^)/

『「オートファジーを活性化するには」~「ダイエット」通信(補足号その96)』


このように
たんぱく質は、常に新陳代謝を繰り替えてしていますので、
毎日しっかりと十分なたんぱく質を摂ることが重要
になります。

もし、
摂取たんぱく質が不足していくと、本来廃棄すべきたんぱく質も再利用せざるを得なくなり、
まずは、身体の中で優先度の低い肌や髪や爪などの劣化が始まります
(>_<)

『たんぱく質不足は真っ先に髪・爪・肌に表れる!』


さらにたんぱく質不足が進んでいくと、
胃腸の粘膜や消化酵素の衰え、ホルモンや神経伝達物質などの機能低下などに繋がり、
ひいては、劣化した細胞を免疫細胞が攻撃する自己免疫疾患にもなりかねない
のです(>_<)

『重度のたんぱく質不足で様々な不調になる理由は?』


以上のように、
たんぱく質不足は、身体の様々な不調や病気をまねいてしまいますので、
毎日、十分な量と質の良いたんぱく質を摂ることが非常に重要なのですね
(^O^)/

『「たんぱく質摂取の質・量・回数は?」~「ダイエット」通信(補足号その126)』



今回で
「酵素たんぱく質化学」の講義 は終了し、私の今年度の講義も終わりになりました。

この3年間で、
「食品微生物学」
「食品栄養学」
「食品健康科学」
「免疫生物学」
「食品機能学」
「酵素たんぱく質化学」の
6つの講義
を受けてきましたが、
私が興味のあったテーマは一通り勉強したので、広島大学生物生産学部の科目等履修生も今年で卒業する予定です。

科目等履修生制度は、多くの国立大学などでも実施されていて、入試試験などもなく、自分が興味のある講義を受講でき、学生証も貰える立派な大学生になれますので(笑)、
みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね(^^)/

(大学によって手続きは多少異なると思いますが、広島大学では2月が出願時期になっています。)

『広島大学 科目等履修生について』



『広島大学履修生日記』

『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】』

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
このブログはFacebookにも投稿していますので、コメントなどはFacebookでお願いします。
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