世界一高い日本の教育費について

先日、ある大学生と話していたとき、愕然としたことがありました。
その方は、毎月10万円の奨学金を貰っているとのことなのですが、4年間貰うと利息も含めて卒業時に約650万円になり、就職しても簡単に返済できそうにないと仰っていました。月10万円と言っても、首都圏ではそれでは足りませんので、バイトもされていますが、大学の講義も忙しくてとても大変だとのことでした。

奨学金は、私達が学生の頃は、給付型や貸与型でも無利子が一般的でした。ところが現在は、給付型はほとんどなく、貸与型でも、一部の成績優秀者を除けば原則有利子ですので、奨学金という名前の借金・ローンに他なりません。

また、大学の授業料も、私が学生の頃は今から30年前ぐらいですが、国立大学で年間18万円でした。それが現在では、約54万円と明らかに物価水準や他の商品やサービスの価格推移に比べても異常な高騰ぶりになっています。最近のニュースで、財務省が、「国立大の入学者には富裕家庭の子どもも多い」として、私立大の授業料(平均86万円)近くに値上げをするべきだと提案したとのことです。

確かに、東大生の親の年収の調査で、約6割が年収950万円以上との報告もあり、裕福な家庭が多いように見えますが、これはむしろ逆で、現在の日本の教育費を考えると裕福な家庭でないと一流大学に行かせることが難しくなっていることだと思っています。

国の統計では、こども一人を育てる教育費は、全て公立で平均約1000万円、全て私立で平均約2300万円かかるとされており、例えば小さいうちから首都圏で塾に行かせて一流大学を目指す場合は、生活費も全て入れるとこども一人で3000~4000万円かかるとも言われています。

財務省がこれまで進めてきた教育費に関わる国庫負担の縮減を今後とも進めていけば、ますます家庭の経済格差による教育格差が広がっていき、大多数のこどもの学力低下、ひいては資源を持たない日本の国力低下につながっていくことになり、これは極めて由々しき問題だと思っています。

国際的に見ても、日本の教育費の高さは突出しています。先進国の中で、高校・大学の授業料無償化および給付型奨学金が全てないのは、日本と韓国だけです。例えば、アメリカやイギリスでは、大学授業料は有償ですが、高校授業料は無償で給付型奨学金もありますし、ドイツ、フランスや北欧の国々では大学授業料も無償になっています。
明らかに日本だけが、国庫負担の軽減という名目での教育費の負担増が続いており、国際的に見た場合の日本の競争力の低下もこれらが要因であることは明らかだと思います。

また、これだけ教育費をかけて一流大学を卒業させても、小さい頃から教えられる勉強ばかりしてきたので、自分で考えて解決することができない大人が増えてきており、いったいこの国は何を目指しているのか極めて疑問に思っています。

私が取り組んでいきたい教育問題と医療問題のねらいは、一つは自分で考えて解決できるこどもを育成することで、塾などの教育産業に頼らなくても自分で勉強できるこどもを育て、必ずしも一流大学を目指さなくても、みなが自分のやりたいことに必要な教育を受けるようになることです。

また、医療問題についても、現在の対症療法的医療から予防的医療にシフトさせることで、高齢者を中心とした膨大な医療費を縮減し、限りある国庫負担を選挙で投票してくれる高齢者中心の医療費から、国の将来を担うこどもの教育費にシフト・集中させ、教育問題および医療問題の解決を図り、ひいては日本の抱える諸問題の解決も目指しているのです。

これは、私一人がいくら言ったりやっても解決できません。大事なことは、全ての日本人が、その場しのぎを繰り返す国の方針に対して、単に反対するのではなく、具体的なソルーションを提示し、長期的な正しい方向性を目指して考えて行動していくことだと思っています。日本の将来を担うこどもたちのために、ぜひみなさんで頑張っていきましょう。

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プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
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