上手く回らないPDCAサイクル

みなさんは、
「PDCAサイクル」をご存知でしょうか?

昨今、金融機関などの大手企業などでは、
PDCAサイクルを回すことで、経営を改善して行き、正のスパイラルにしていくということが、当たり前のように言われています。

「PDCAサイクル」とは、

P=Plan(計画)
D=Do(実施)
C=Check(評価)
A=Act(改善)

という
4 段階を繰り返す(サイクル)ことによって、
経営を改善し続けていく(正のスパイラル)というものです(^^)




私も、会社で勤めていたときには、このPDCAサイクルに基づく経営の構築を行っていましたが、正直言って、そういう形は構築できても、
経営としては上手く回らないと思っています(^^;


その理由としては、一つは
PDCAサイクルのスパンが長いことです。

例えば、経営計画などにPDCAサイクルを取り入れると、毎年の経営計画であれば1年、中期経営計画であれば数年のタームになりますが、1年間実行して、振り返って、改善しようとしていると、すでに次の年度が始まってしまうので、期の途中から、
まだ実績も十分判明しない中で、振り返りや改善の検討を始めなければなりません

しかも、このような経営計画に取り入れると、全社的な検討になるので、
機動力に欠け、十分に評価・改善がなされないまま、次の経営計画策定になっていくことになりがちです(^^;


また、経営計画などに活用する場合は、
実行する部門と、評価・改善・計画策定する部門が別々ということになります。

これは、会社の部門の役割としては、執行部門が実行し、企画部門が評価・改善・計画策定するのが一般的なのですが、本来のPDCAサイクルとしては、これらの
一連の行動を同じ人や部門がやるから意味があるわけで、それらが、
部門によって切り離されると、その連続性や実効性については疑問になってきます(>_<)

執行部門が実行した課題や問題点を十分に把握しないまま、企画部門が、評価・改善・計画策定を行い、
それらに基づく新たな計画が、十分な改善になっていないことを知りながら、執行部門がその経営計画に基づいて実行していく、
という
負のスパイラルになりがちなのです(^^;


これは、企業経営に限ったことではなく、世の中でもよく見かける
仕事が上手くいかないパターンです(^^;

例えば、現場の実態を十分に知らない専門家などで、検討会を行い、新しい計画を策定し、
その計画では上手くいかないことを知りながら、現場で実行されているパターン、
国などが行う各種検討会とそれに基づく新たな制度などはたいていこのようなパターンですよね(>_<)

現場実態を知らないまま、机上の理論だけで研究している大学教授などにも当てはまります(>_<)


また、各専門分野に細分化され、総合的な観点での検討がなされないまま、局所的な議論に終始しているパターン、
大学病院などの専門診療科などはこのパターンですよね(^^;

そもそも、
身体は全て繋がっているのに、なぜ、各臓器などの専門分野だけの専門医がいるのか、不思議で仕方がありません(>_<)


PDCAサイクルなどと言われる前から、
しっかりした仕事をしている方は、
自分で考えた仕事のやり方を、自ら実行することで検証し、その検証結果に基づいて仕事のやり方を改善し、また実行することを、いつも繰り返していらっしゃいます。


大学教授でも、しっかりした研究をされる方は、
フィールドワークを大事にして、自ら現場に出て実行して、その結果に基づいて、理論構築を行い、また実行することを続けていくことで、
説得力のある理論的な研究成果をあげられています(^^)

また、
医者でも、信頼できる方は、
ご自分の専門分野にとらわれずに、いつも広い視野と新しい知識習得を図り、自ら行われる臨床の積み重ねの中から、
真に有効な治療法を確立されていらっしゃいます(^^)


これは、個人での仕事だから可能なのだと思われるかもしれませんが(もっとも、
大半の方は、個人でもこのような仕事はできていないのが現実ですが(>_<)
企業などの組織体でも、そのような仕事を行うことは可能です。


この自ら考えて実行し、その結果に基づいて改善して、また実行していくことは、
一体として、短いサイクルで機動的に行っていくことが重要です。

そのためには、それらを実行したり、見直したりできる
権限を、より小さな単位(人や組織)に与えることが必要になっていきます。

しかし、その権限移譲を進めると、今度は企業全体としての経営方針の統一感が失われてきますので、
企業として統一的に行わなければならない最低限のルール作りと、それを守った上での、
個々の自主性に基づいた権限移譲のバランスの構築が重要になってくるのです。


例えば、全国単位で業務展開している企業では、各地に支店や支社がありますが、
本社部門が行わなければならないことは、各支店に統一的なルールや目標を与えることではなく、
最低限のルール作りと、各支店のためのサポート体制を構築することです。

各支店は、各地によって、顧客層も、商売の仕方も異なりますので、それらに
一番合った形での仕事のやり方を、自ら顧客と商売を行っていく中で構築していくのです。

本社部門は、それらの好事例の中から、単に、全社に成功事例として紹介するのではなく、
全社に汎用的に適用できる仕事のやり方を検討し、新たなルールとして見直したり、新たなサポート体制として構築していくのです。


口では、
お客様のためとか、顧客ニーズに応じた仕事とか言いながら、
現場実態を十分に把握しないまま、
または、自分は現場を知っていると言いながら、過去の特殊な自己の成功体験や、一部の現場の声を聞いただけの人たちが、
一方的な計画やルールを策定し、それを各支店に押し付けるような経営がなされているのが、今の各企業の経営実態だと思います(>_<)


企業として、売上をあげていくこと、利益をあげていくことはもちろん必要ですが、
売り上げ目標や利益目標ありきの経営では、
決して上手くいきませんし、昨今生じているような、
様々な経営の不祥事にもつながりかねません(>_<)

さきほどお話ししたような、
真のお客様のためになるような経営を行っていれば、
自ずと、売り上げにしても、利益にしてもあがってくるはずです。

以前、東京都内にあるお寿司屋のご主人と話したときに、
「我々の商売も、家賃や光熱費などを賄おうと考えてやっていると大抵うまくいかないものなのですが、
自分の満足できる仕事で、お客さんにいかに満足して頂けるかということを考えてやっていると、
お客さんも段々と満足頂いて商売もうまくいくようになるものです。不思議なものです。」
と仰っていました。

そのお店は、目立たない場所にある小さなお寿司屋さんなのですが、実は、要人の方もお忍びでいらっしゃるほどの
隠れた名店だったそうで、
ご主人は超一流のお仕事をされる方だったのです(^^)


そのような仕事ができるかどうかで、これらかの困難な時代でも、
生き残ることができる企業や商売と、
滅んでいく企業や商売に、自ずと分かれていくのだと思っています。


『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】(ブログへリンク)』

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プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
このブログはFacebookにも投稿していますので、コメントなどはFacebookでお願いします。
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