「インスリンが血糖値低下ホルモンであるとの誤解」~広島大学履修生日記(食品栄養学 第8回)

今週も、後期第8回目の
広島大学生物生産学部の講義に行ってきました(^^)/


11月も終わりになってきて、朝早くからの山間にある広島大学へのバイク通学も、そろそろ限界になってきました(^^;


この日の講義は、
2回目のディスカッションになります。

前回のディスカッションが、山口大学の学生からの質問が中心だったので、今回は
広島大学の学生からの事前提出質問で行われることになりました。


私は、以下の3つの質問を提出しておきました。

①病気予防には血糖値コントロールが重要ですが、血液中のグルコース(ブドウ糖)はわずか5g程度しかないのに対して、例えば白米をお茶碗一杯食べると糖質量は50g以上あるので、食後グルコーススパイクが起きてしまうのは自明だと思います。

血糖値が乱高下したり、インスリン分泌によって肥満になるのは、糖質の摂りすぎが原因ではないでしょうか?



②ケトン食(低糖質、高脂質、中たんぱく質)は、てんかんのみならず、病気全般の予防・治療に効果的ではないでしょうか?

ケトン体は、絶食をしなくても、低グルコースの状態になれば、肝臓で合成され、脳のダメージやがんなどにも有効であることが知られています。

必要なグルコースは、糖新生によってたんぱく質や脂質から体内で作ることができますから、糖質を摂取しなくても、ケトン食によって必須栄養素を摂ることができるのではないでしょうか?



③脂質の摂りすぎは肥満にはならないのではないでしょうか?

脂質が体脂肪として取り込まれるには、インスリン分泌が必要になりますが、脂質のみを摂っても、インスリンは分泌されませんので、肥満になることはありません。

ただし、脂質と同時に糖質を摂ると、インスリンが分泌されるため、脂質も体脂肪として蓄積されてしまいますが、その原因は脂質ではなく、糖質にあります。

従って、ケトン食などを摂っていれば、脂質の摂りすぎで肥満になることはないと思いますがいかがでしょうか?



これら3つの質問は相互に関連している質問ですので、一緒に事前提出しました。



講義が始まり、事前提出された主な質問リストが配られたので、ざっと見てみると、
なぜか私の質問が入っていません

質問を見ると、前回の山口大学からの質問と同様に枝葉の質問が多いため、私の質問はかなり本質的な質問だと思うのですが、なぜ質問リストに入っていないのでしょうか?


講義は、ディスカッションというより、前回と同様に、
事前質問から担当教授がピックアップしてその答えを解説する形式で進められました。

ケトン体に関する質問の際に、このような話を担当教授が補足説明していました。

「糖質制限が糖尿病治療などで行われていることは知っていますが、短期的な成果があったとしても、長期的に問題ないというエビデンスがないですから、糖質制限の安全性については、まだ疑問だと思っています。

また、糖質制限食は、低糖質・高たんぱく質・低脂質ですから、たんぱく質の摂りすぎによる問題もあると思っています。

脂質の摂りすぎはもちろん問題ですので、糖質制限を行うと、十分なカロリー摂取ができないと思っています。」



この話を聞いて
あきれてしまいましたが、おそらく、担当教授は、
私の事前質問を見た上で、あえて質問リストから外したのでしょうね。

質問リストに載せて、それに自分が否定的な回答をすると、もし私がそれに反論してきたときに、窮してしまうリスクを考えたのかもしれませんね。


長期的エビデンスがないと言う方は結構いますが、
その発言自体が自己矛盾だということに気がついていないようです。


なぜなら、
大学の研究室や製薬会社などで研究・開発したものは、
短期間での実験成果しかなく、それが今後臨床で使用されていくことでエビデンスが蓄積されていくことになるのですが、
これらには長期的なエビデンスは当然ありません

自分たちが研究開発したものは、問題視しないのにも関わらず、糖質制限には長期的エビデンスがないとの一言で否定する人は、
自己矛盾に気がついていないのでしょうね?


ちなみに、
長期的エビデンスで言えば、例えば、
イヌイットが4000年に亘り糖質制限(低糖質で動物性たんぱく質・脂質中心の食事)を行っていた頃には、
がんなどの生活習慣病がほとんどなかったのにも関わらず、近年、欧米人との交流が盛んになり、
糖質の摂取量が増え、たんぱく質や脂質が減ってきた結果
生活習慣に関係のあるがん(肺がん、乳がん、大腸がんなど)が増加してきたのです。

『イヌイットと糖質制限食。生活習慣の変化がもたらしたもの。(江部先生のブログへリンク)』

『イヌイットと糖質制限食とがん(江部先生のブログへリンク)』


これこそ、
糖質制限が安全で健康をもたらすことの長期的エビデンスであり、逆に
糖質の摂りすぎこそが、様々な病気の原因になっていることを証明しているのではないでしょうか?


また、担当教授は、
糖質制限自体のことも正しく理解していないようですね
(低糖質・高たんぱく質・低脂質は、ライザップなどがやっている間違った糖質制限)

『「ライザップで美しく健康的なダイエットはできるのか?」~「ダイエット」通信(補足号その35)(ブログへリンク)』



しかし、なぜ、この担当教授は、ここまで
糖質制限を否定し、高カロリー(カロリーという時点でダメですが)・高脂肪を悪者扱いにするのでしょうか?


質問の中で、
日本人が長寿民族であることについてこのような説明をしていました。

「日本人はインスリン分泌が欧米人に比べて低く、血糖値を下げるホルモンであるインスリン分泌が少ないということは、高血糖体質な民族だということになります。

人は低血糖になることが一番のリスクですから、それを回避し、血糖値を高めにキープすることが、長寿民族になったと考えられます。

しかし、最近の高カロリー・高脂肪の食事や野菜不足・運動不足で、血糖値が高くなりすぎることで、肥満や糖尿病が増えていますので、気をつけないといけません。」



この説明を聞いて
さらにあきれてしまいましたが、
インスリンは、血糖値を下げることが目的のホルモンではなく、自分が以前講義で説明したように、ブドウ糖を筋肉などに取り込んでエネルギー代謝を行ったり、脂肪細胞に取り込んで中性脂肪合成を行う、
代謝全般に関わるホルモンなのです。

その代謝の過程で、血糖値を下げることになりますが、それは
単なる手段にすぎず、インスリンの目的ではありません

『「脳のダメージは糖で悪化しケトン体で回復する!」~広島大学履修生日記(食品栄養学 第2回)(ブログへリンク)』


日本人が長寿民族であるのは、追加インスリン分泌が少なく抑えられていることで、
インスリンの害(活性酸素発生に伴う酸化の進行)を抑制し、インスリンの働きである
代謝が進みすぎて寿命が短くなることを節約していると考えるのが妥当であり、決して
高血糖体質の民族ではありませんし、
それが長寿の理由ではありません


担当教授は、
グルコースは身体にとって一番重要だと考え、糖質をしっかり摂ることを前提に全てのことを考えてきたのでしょうね。

どこまで理解しているのか分かりませんが、
糖質制限やケトン食が、糖尿病やアルツハイマーやがんなど、様々な病気に効果的だということは知っているようですので、
それを認めてしまうと、これまで自分がやってきたことを否定してしまうことになると思っているのかもしれませんね。

担当教授は、今年で定年退官とのことなので、
最後まで糖質制限などの新たな真実を否定したまま辞めていくのでしょうね。

大学教授などにありがちな行動ですが、
それを信じて疑おうとしない学生たちが可哀想ですね。

『専門バカにならないで(ブログへリンク)』


講義が終わり、引き続き、期末試験になりましたが、間違った答えが正解とされる試験を受けても意味がないので、
担当教授に、講義のお礼方々、私は科目等履修生で単位取得は不要なので試験は受けない旨をお話しし、そのまま退出しました。


キャンパス内を歩いていると、紅葉もすっかり散ってしまって、冬の天気の良い日みたいですね。




この日は、法学部・経済学部・文学部などの近くにある、
北1学食に行ってみました。




時間がまだ早かったので、学生は少なかったですが、みな第3タームの試験勉強で忙しそうですね。


私のこの日の体に優しい学食メニューは、

■鶏のから揚げと塩さばの盛り合わせ動物性たんぱく質、動物性脂質、食物繊維)
■巣ごもりたまご(動物性たんぱく質、動物性脂質、食物繊維)
■納豆(発酵食品)
■おくらのごま和え(食物繊維)
■味噌汁(発酵食品)

合計376円の、
糖質控えめで、たんぱく質、脂質、食物繊維、発酵食品が中心の体に優しいメニューになりました(^O^)/




食品栄養学の講義はこれで終了になりましたが、
生化学に基づく基本的な理解のためにはとても勉強になりました

しかし、正しい事実でも、このような間違った解釈を行うと、
国が言っているような間違った食生活や病気予防・治療になってしまいますよね(>_<)

何が正しくて、何が間違っているのかを見極める力が重要になるのですが、
教えられる勉強ばかりしてきた受動的タイプの学生が増えていますので、とても不安ですね(^^;

『正しい情報を入手するには(ブログへリンク)』

これまで講義は1日2コマあり、お話しできなかった内容も色々ありますので、
次週からしばらく補講(笑)としてお話ししていきたいと思っています(^^)/


『広島大学履修生日記(ブログへリンク)』

『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】(ブログへリンク)』

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

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山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
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