「運動にまつわる様々なウソ」~広島大学履修生日記(食品栄養学 補講その1)

先週で、
広島大学生物生産学部の講義は終了したのですが、これまでお話しできなかった講義の内容を、
補講として数回に亘りお話しようと思います(^^)/


今回は、
「運動と栄養」についてお話しします。


運動を行う目的には、
筋肉を強化したり、
体脂肪燃焼を行ったり、
免疫力を向上させたりなどの様々な目的がありますが、これらには
成長ホルモンが関係しています(^^)

成長ホルモンは、文字通り、
身体の成長を促すホルモンですので、成長ホルモンが分泌されることによって、筋肉や骨などの
身体の骨格についての成長が促されます

また、成長ホルモンは、
脂肪組織で脂肪分解を促し、そのエネルギーを筋力強化に使用する働きもあります。

さらに、成長ホルモンは、
免疫系の活性化も促しますので、
成長ホルモンは、
身体の強化(筋肉増強、脂肪燃焼)と健康(免疫系の活性化)を司る
とても重要なホルモン
なのですね(^^)/


この成長ホルモンは、
睡眠の他にも、
トレーニングによっても分泌が促されますので、
運動を行って、しっかり睡眠を取ることで、
身体が強化され、健康になっていくということなのです(^^)/


しかし、運動に関しては、
様々なウソが蔓延しています(^^;

一つには、
有酸素運動は20分しないと脂肪燃焼効果がないというウソです。

講義でも、有酸素運動を行って脂肪燃焼が始まるのは時間がかかるとの話がありましたが、講義資料をよく見てみると、運動時間の経過に応じて、エネルギー供給量は、
①ATP-CP系(クレアチンリン酸)
②解糖系
③ミトコンドリア系

の順で、エネルギー供給量が推移します。

①ATP-CP系は、クレアチンリン酸をエネルギー源としてエネルギー代謝を行うのですが、これは
一番大きなエネルギーを供給できる反面、10秒ももたない欠点があります。


次に、
②解糖系が稼働するのですが、これも
無酸素でのエネルギー代謝となるため、
1分程度でピークを迎えることになります。

これらは、
瞬発力を要する100M走などでメインエネルギーになっているのですね。


それから
③ミトコンドリア系が稼働し始めるのですが、
2分程度もすれば、有酸素でのエネルギー代謝がメインになります。

この際に、
体内にあるグリコーゲンを使い切ってから、脂肪代謝が始まるので、脂肪燃焼には20分くらいかかると言われることがありますが、
これはウソです。


ミトコンドリア系でのエネルギー代謝は、
グルコース(ブドウ糖)
解糖系→ピルビン酸→アセチルCoA→ミトコンドリア系(TCA回路、電子伝達系)で代謝するルートの他、
脂肪酸
β酸化によってアセチルCoA→ミトコンドリア系で代謝するルートがありますので、グルコースからのミトコンドリア代謝と、脂肪酸からの代謝は
どちらが優先するものではありません

特に、
糖質制限でグルコースの摂取を控えていると、脂肪酸をエネルギー源とする代謝がメインになっていますので、
運動をしていなくても、常に体脂肪燃焼モードですし、
運動を行うことで、それがさらに促進されることになるのです(^O^)/


もう一つ
よく言われるウソは、
カーボ(グリコーゲン)ローディングです。

これは、競技一週間前ぐらいから、
低糖質・高脂質の食事を行うことで体内のグリコーゲンを一旦減らし、それから
高糖質・低脂質の食事に切り替えることで、グリコーゲンを蓄積させ、競技に備えるというものなのですが、そもそも、
なぜグリコーゲンを蓄積させておかないといけないのかが、根拠不明なのです。


講義では、担当教授から、マラソンなどの競技のメインエネルギー源である
体脂肪を燃焼させるのには、最低限のグルコースが必要なので、グリコーゲンを蓄積させておく必要があるとの説明があったのですが、これは
間違っています

確かに、先ほど説明した、
脂肪酸→アセチルCoA→ミトコンドリア系でのエネルギー代謝を行うためには、
グリコーゲン→ピルビン酸から作られるオキサロ酢酸が必要になります。

これが、
脂肪を燃焼させるには糖が必要だと言われる理由なのですが、
オキサロ酢酸が不足した状態では、脂肪酸から作られたアセチルCoAは、
肝臓でケトン体の合成に回されるのです(^^)/

つまり、普段から、
糖質制限でグルコースの摂取を控えていると、体脂肪は常に燃焼していて、
ケトン体モードになっているということですから、グルコースがなくても、全く問題ないですし、むしろ
ケトン体の方が、肝臓や赤血球以外の、脳も含めた全てのエネルギー源として、
安全・安定的・効率的に使用されますので、
スポーツにおいても効果的なのです(^O^)/

詳しくは、こちらをご覧になってみてください。

『「スポーツにおける効果的な食事とトレーニング」~「ダイエット」通信(補足号その19)(ブログへリンク)』

『「頭が良く回るのはブドウ糖?ケトン体?」~「ダイエット」通信(補足号その56)(ブログへリンク)』


担当教授の話では、これらの運動と栄養の関係が、スポーツ競技の理論的なバックアップになっているとのことでしたが、
その解釈を間違えているようだと、
日本のアスリートが最高のパフォーマンスを発揮することはできませんよね(>_<)

特に、
力がありながら、ここ一番でのスタミナ切れで負けているアスリートたちには、
正しいスポーツ栄養学を教えてあげたいですよね(^^;



広島大学は、メインキャンパスは東広島の山間にあるのですが、
医学部だけは広島市内にあり、自宅からも自転車ですぐのところにありますので、今回は、そちらの学食に行ってきました(^^)/


大学病院と並んで、医学部のキャンパスがこのようにありました。




学食はこのような感じですが、まだ11時前だったので、ほとんど学生はいませんでした(^^;




私のこの日の体に優しい学食メニューは、

■北海道塩ざんぎ(動物性たんぱく質、動物性脂質、食物繊維)
■セルフバー(塩サバ、スクランブルエッグ、ブロッコリー、ひじき、いんげん、わかめ)動物性たんぱく質、動物性脂質、食物繊維)
■納豆(発酵食品)
■味噌汁(発酵食品)

合計534円の、
糖質控えめで、たんぱく質、脂質、食物繊維、発酵食品が中心の体に優しいメニューになりました(^O^)/




講義でまだお話ししていないテーマが、あと数回分ありますので、次週以降も補講としてお話ししますね(^^)/


今年の講義は終わってしまったのですが、まだ
生物生産学部で勉強してみたい講義がいくつかあり、さらに
大学院でもいくつか勉強してみたい講義がありますので、来年度も科目等履修生を続けようと思っています(^O^)/

やはり、大学生をやっていると、学生たちに交じって一緒に勉強もでき、学割も色々と使えますので、とても楽しいですね(笑)


『広島大学履修生日記(ブログへリンク)』

『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】(ブログへリンク)』

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

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プロフィール

山本越郎

Author:山本越郎
30年間勤務した生命保険会社を早期退職して、世の中の頑張っているけど上手くいかずに困っている方々を助けるために、教育問題と医療問題に取り組んでいます。
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