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依存症ビジネスからの離脱(その3)

これまで2回に亘って、依存症ビジネスとその離脱について、「教育産業における教え続けるビジネス」、「たばこやアルコール販売ビジネス」、「化粧品販売ビジネス」および「対症療法薬の継続使用ビジネス」のお話をしました。

『依存症ビジネスからの離脱(その1)(ブログへリンク)』

『依存症ビジネスからの離脱(その2)(ブログへリンク)』

今回は、「糖質依存ビジネス」についてのお話をします。

【糖質依存ビジネス】

日本における糖質に関わるビジネスは、極めて広範囲に亘って存在しており、コメなどの生産者や、糖質関連商品(パン、麺類、おかし、糖質入り飲料など)製造者や、それらの販売者や、糖質関連外食産業(ラーメン等の麺類店など)などの糖質を主に扱うビジネスが数多く存在します。

また、これらのビジネス以外でも、糖質に少しでも関係するビジネスも含めると、食に関わるビジネスはほとんどが糖質に関連していると考えることができると思います。

糖質には強い依存性があり、しかもそれをこどもの頃から長期間に亘って摂取し続けていると、糖質から離脱するのはますます困難になり、生涯に亘って依存し続けることになってしまいます。

この糖質依存性によって、糖質関連ビジネスは、安定的かつ継続的な顧客を確保することができるのです。

しかしながら、これらの糖質関連ビジネス、特にそのうちの炭水化物関連ビジネスについては、民間業者自身の経営努力の前に、国による炭水化物の優遇や、手厚い保護政策によって支えられていると思っています。

例えば、「コメは主食だ」とか、「ごはんを食べないと元気にならない」とか、「ごはんはヘルシー」とか小さいころから、家庭でも学校でも教えられて育ち、健康のためには「食事バランス」と称して、炭水化物を6割も摂ることを国が中心となって強く推奨しています。

一方では、欧米型の食事が生活習慣病を初めとする病気の原因だとして、肉や油などのたんぱく質や脂質を悪者扱いし、特に脂質については、「脂質を摂ると太る」とか「脂質を減らすのがヘルシー」とかの誤った情報を流し、進化した人間がエネルギー源として摂るべき、エネルギー効率が良くて安全な脂質を悪者扱いし、エネルギー効率が悪くて糖化を初めとする弊害の多い炭水化物の摂取を国民に促しています。

国がここまで炭水化物について優遇・保護政策を採る理由は、一般的には、コメ農家を初めとする支持母体を優遇・保護するためだと思われていますが、本当にそれだけのために、ここまで大掛かりな嘘をつくのでしょうか?

糖質制限を行なった方は、肥満や様々な病気から解放され、健康で幸せな生活を得られて満足されていると思いますが、唯一のデメリットが食費が上がる点だと思います。
トータルのエネルギー量を変えずに、炭水化物の割合を抑え、たんぱく質や脂質の割合を増やすと、単価の違いにより、食費が増えることはやむをえないことなのでしょう。

しかし、これは裏を返せば、炭水化物中心の食生活から、たんぱく質や脂質中心の食生活に切り替えることによって、生産者・製造者・販売者・外食産業者側は、これまでの薄利多売ビジネスから、単価が高く、その分利益も多いビジネスに切り替え、トータルの売上げを増やすことができるビジネスモデルの改革を行うことができることを意味しています。

これなら、消費者である国民も健康になり、生産者・販売者などの企業側も売上げが増えるという双方のメリットがある話なのに、なぜそれらが進まないのか、国もそれらを後押しして、ジリ貧のコメ農家に新たなビジネスモデル改革を行うように促していかないのか、とても不思議だと思っています。

特に国にとっても、増え続ける医療費の抑制や、これから更なる負担増が想定される介護費用等の抑制を図ることができるので、あれだけ財政問題には厳しい対応を採ってきている国(財務省)が、今の厚生労働省等の炭水化物優遇・保護政策を黙認しているのは不思議で仕方ありません。

実は、先ほど、糖質制限によって、食費は上がると言うお話をしましたが、トータルの家計出費で考えると、むしろ減ることになると思っています。
糖質制限などの正しい食生活に変えると、何よりも健康になり、これまでかかっていた医療費に加え、健康食品やサプリメントなどの健康増進費用も激減しますので、トータルの家計出費は通常の場合減ることになると思います。

それに加えて、たばこやアルコールや効果のない化粧品などの依存性物質も止めることにより、トータルの家計出費は大幅に抑制されることになります。

これも裏を返せば、炭水化物主体の食生活から、たんぱく質や脂質主体の食生活に変えることになれば、国民が健康になり、その分医療費や健康推進費用も減ることになるので、それらのビジネスを営む人々が大打撃を受けてしまうということを意味しています。

結局、国も、コメ農家などを保護していると言いながら、実は、製薬会社など医療関連産業のことを一番気にして、あのような大掛かりの嘘をついて、国民を糖質依存症にしたてているのかもしれません。

いずれにせよ、国からどのように言われようが、何を食べるかは我々国民の自由です。

正しい食生活を行なうことにより、国民が健康になっていけば、コメ農家などの食に関わるビジネスに加えて、製薬会社などの医療に関わるビジネスについても、自らビジネスモデルを変革していかざるを得ません。

そのためには、食に関わる正しい知識と、それらに基づく、糖質依存症からの離脱を進めていくことが非常に重要になります。

この依存症からの離脱につきましては、今回もお話が長くなりましたので、次回私のアルコール依存症を初めとする各種依存症からの離脱体験談をお話しすることで、みなさんのご参考にして頂ければと思っています。

<続き>
『依存症ビジネスからの離脱(その4)』

依存症ビジネスからの離脱(その2)

前回、依存症ビジネスとその離脱について、教育および医療分野における「教育産業における教え続けるビジネス」、「たばこやアルコール販売ビジネス」および「化粧品販売ビジネス」のお話をしました。

『依存症ビジネスからの離脱(その1)(ブログへリンク)』

今回は、「対症療法薬の継続使用ビジネス」のお話をします。

【対症療法薬の継続使用ビジネス】

一般的に、薬は、根本療法薬と対症療法薬と予防療法薬に大別されます。
根本療法薬は、病気の原因を根本から治療する薬で、これを継続使用することで病気は完治していくことになります。
(例えば、細菌感染症に対する抗生物質製剤など)

また、対症療法薬は、病気の表面的な諸症状を緩和したり取り除く薬ですが、これを継続使用しても病気が完治することはありません。
(例えば、風邪薬、血圧降下剤、血中コレステロール低下剤など)

さらに、予防療法薬は、病気に罹患することを未然に防ぐ薬で、これを使用することで病気予防する効果があるとされています。
(インフルエンザや肝炎などのワクチンなど)

現在の薬のほとんどは対症療法薬で、市販薬に至ってはほぼ対症療法薬になります。
対症療法薬は、あくまで病気の諸症状を緩和したり取り除くことが目的ですから、それらを使用しながら症状の悪化を抑えつつ、併せて病気の根本原因を解明し、治療していくことが必要になります。
従って、対症療法薬の使用は基本的には一時的なものであるべきであり、それらを継続使用しても病気の根本原因を治療しない限り、病気は治らないことになります。

しかしながら、現在、病気の治療においては、対症療法薬を使用することが多く、かつそれらが継続使用されているケースが多いです。
例えば、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病を健康診断などで指摘され、病院に行くと対症療法薬を処方され、併せて食生活などのライフスタイルの見直しを指導されますが、たいていの方は、対症療法薬を飲むことで諸数値が改善することに安心して、対症療法薬を飲み続けているのが実態だと思います。

「自分は、健康には問題ない、血圧や尿酸値が高いが薬を飲んでいるので大丈夫だ」などとおっしゃる方が男性で結構いますが、これは全然大丈夫ではなくて、それらの病気の根本原因となっている特に食事を見直さない限り、病気は治ることはなく、むしろそのような食生活を続けていけば、他の生活習慣病も含めてどんどん悪化していくことになります。

これらの生活習慣病は、かなりの原因が過剰な内臓脂肪の蓄積によるものが多いです。
例えば、高血圧症は、塩分の摂りすぎが原因なので減塩指導をされますが、実際、高血圧の原因はほとんどが原因不明で、明確に塩分過多が原因のものは数パーセントに過ぎないというデータもあります。

『高血圧と減塩について(ブログへリンク)』

私も、今より15kgも太って、内臓脂肪も過剰に蓄積されていた頃には、高血圧や高血糖や高尿酸値などのメタボ数値を毎回健康診断の度に指摘されていましたが、糖質制限を初めとする正しい食事の見直しにより、内臓脂肪は標準値以下になり、これらの諸数値も全て正常値になりました(^^)

結局、薬で病気を根本から治療したり、予防したりできるケースは極めて少なく、病気の原因を解明し、それらを根本から治療することが最も重要なのです。

しかしながら、生活習慣病の中で最も怖い糖尿病においても、血糖降下剤やインシュリン注射などほとんどの治療薬が対症療法薬ですから、そのような治療だけでは糖尿病の改善は難しいでしょう。

特に、一般的な糖尿病改善の生活改善指導は、カロリーコントロールと運動ですから、いくら厳しいカロリーコントロールを行なっても、現在の食事バランスの指導(炭水化物は約6割)では、糖質摂取による血糖値上昇→インシュリン機能への負担増加が引き続き生じますので、糖尿病が治らないどころか悪化していくリスクが高いと思っています。

『日本人の食事バランスの嘘(ブログへリンク)』

『糖尿病について(ブログへリンク)』

がんについても、日本における三大療法、手術によるがんの除去、抗がん剤の投与、放射線治療はいずれも対症療法です。
従って、これらの対症療法だけではだめで、がんになる根本的な原因を解明し見直しをしない限り、また再発するリスクが高いと思います。

がんの原因も色々ありますが、がんも糖質過剰摂取が原因になっていることが多いと思われます。
いわゆるがんのエサは、ブドウ糖のみで、正常細胞がブドウ糖以外の脂肪をエサ(エネルギー源)として活動できるのに対して、がんは、ブドウ糖がなければ生きていけなくて、かつその使用量は正常細胞の数倍から悪化すれば数十倍にもなります。

PET検査というがん検査は、身体の中のブドウ糖が集中している箇所を探す検査なのですが、そこにはがんが発生している可能性が高いからなのです。
従って、がんの治療や予防には、糖質制限が有効だということがお分かりいただけるでしょうか。

心ある医者は、対症療法薬を使用されても、それはあくまで一時的に症状を抑えるために使用されて、その病気の根本原因をしっかり解明して治療されていらっしゃいます。
糖尿病治療における糖質制限などは、その最たるものだと思っています。
しかし、残念ながらこのような方が少ないのも事実だと思います。

病院や製薬会社もビジネスである以上、薬を開発・販売・処方しなければならないのも理解できます。
特に、医薬品市場はその定義によっても違いますが、10兆円という巨大マーケットで、日本はアメリカに次ぐ世界第2位のマーケットになっています。
従って、対症療法薬の継続使用ビジネスは非常にうまみがあり、これらの薬への依存ビジネスを企業側が簡単に見直すとは考えがたいので、我々消費者が自ら変わっていくしかないのです。

自分の身体、自分の健康は、自分で守るしかありません。
いくら、医者の言うとおりに真面目に対症療法薬などを飲み続けていても、病気が治らなかったり、悪化したりして苦しむのは自分自身なのです。

そのためには、かなりの病気の原因になっている食生活の見直し、特に、糖質過剰摂取の見直しを行なわないと、根本的な病気の治療は難しいですし、逆にそれらの見直しを行なうことで、人間本来の健康を取り戻すことができるのです。

お話が長くなってしまいましたので、予定していた糖質依存ビジネスについては、次回とさせて頂きます。

<続き>
『依存症ビジネスからの離脱(その3)』

依存症ビジネスからの離脱(その1)

ビジネスを成功させるためには、商品を継続購入してくれるリピーターを増やすことが重要になります。
商品の価値を上げ、消費者がそれを認めて、リピーターになって貰えれば、会社も消費者も満足することになり、全く問題はありません。

しかし、中には、依存症を活用したビジネスも多く見かけます。
依存症は、以前にもお話したように、必ずしも身体に良くないにも関わらず、脳の中の報酬系が刺激されて、依存物質への欲求が止まらなくなる病気です。

『依存症(その1)(ブログへリンク)』

『依存症(その2)(ブログへリンク)』

従って、ビジネスに依存症を利用されると、消費者は自分が依存症であることを自覚しないまま、必ずしも身体に良くない商品を継続購入してしまうことになるのです。
これらの依存症ビジネスからの離脱は、会社がうまみのあるビジネスモデルを自ら変えるとは考えられませんから、消費者が自ら依存症から抜け出して、会社が依存症ビジネスモデルを止めて新しいビジネスモデルに変えていくことを促すしかありません。

それでは、現在、具体的に、どのような依存症ビジネスがあって、それからの離脱はどうしたら良いのでしょうか。
全ての分野でお話しすると依存症ビジネスは膨大に存在しますので、私が現在活動している、教育分野と医療分野でお話したいと思います。

【教育産業における教え続けるビジネス】

塾などに小さい頃からずっと通っていると、教えられることに慣れてしまい、自分で考えて学習することが苦手になります。

教育産業も、こどもたちが自分で考えるようになると、自分で考えて勉強できるようになって塾などに来なくなり、商売あがったりになりますので、教え続けることにより、教えられることに依存するこどもを作ろうとします。

この結果、良い大学や良い会社に入ることができても、教えられることに慣れて自分で考えることが苦手な人は、言われたことはできても自分で考えて仕事ができないことになります。

これは物的資源に乏しく、人的資源に頼って成長してきた日本にとっては、極めて由々しき事態なので、私は、現在、自分で考えて問題解決できるこどもを育成すべく、自立的学習を支援する方法について、ボランティアでのこどもに勉強を教えるフィールドワークを通しながら、考えていっているところです。

『カテゴリー~教育問題(ブログへリンク)』

国も、自分で考えることが苦手になっている大人が増えていることに危機感を感じ、現在大学入試改革を検討しており、私が考えている「自分で考えて問題解決できるこどもの育成」はそれらの方向性とも一致していますので、いずれ教育産業もその方向にビジネスモデルを変更していかざるを得ないだろうと考えています。


【たばこやアルコール販売ビジネス】

たばこやアルコールは、いずれも身体に悪いにも関わらず、なかなか止められない依存物質です。
たばこが害しかないことは明らかですが、アルコールは適量を飲めば身体によいとも言われています。

しかし、身体に負担のかからない適量はビールで500ml、日本酒で1合程度ですので、お酒を飲む方でこの程度で終わっている方はほとんどいません。
従って、自分はアルコール依存症ではないと思われている方でも、通常飲んでいるアルコールの量は間違いなく肝臓に負担をかけており、沈黙の臓器である肝臓が悲鳴を上げていてもそれに気がつかずに、自覚症状が出たころには手遅れになっていることが多いです。

実際、私もお酒を飲み続けた結果、アルコール依存症になり、おそらくそのままの生活をしていたら、今頃は命に関わる状況になっていたと思います。
幸い、適切な依存症治療により、アルコール依存症から離脱し、その依存症対策を活用して、糖質依存症からも離脱することができました。
これらは、後ほど、私の体験談をお話しすることで、依存症からの離脱についてのご参考にして頂きたいと思っています。


【化粧品販売ビジネス】

女性が綺麗になるために化粧品を購入・使用するのは必要なことだと思っていますが、たいていの化粧品には使用感を良くするために界面活性剤が入っています。
これは、洗剤が水と油をくっつけて汚れを落とす成分と同じで、洗剤を使うと手が荒れるのは、手の皮脂が界面活性剤で落ちてしまい角質がむき出しの状態になるからです。

従って、界面活性剤の入った化粧品を使うと肌が荒れます。
また、そのためのスキンケアを行なっても、たいていのスキンケア化粧品には界面活性剤が入っていますので、スキンケアをすればするほど肌が荒れていきます。

肌が荒れるのは、安い化粧品を使っているせいだと思って、高い化粧品に替えても、同じく界面活性剤が入っていることが多いので、結局、お金と手間隙をかけてスキンケアをしても、やればやるほど肌が荒れて、そのためにまた新しいスキンケア化粧品を買うという依存症ビジネスになっているのです。

『スキンケア化粧品の嘘(ブログへリンク)』

肌荒れを回避するのは、界面活性剤の入っていない無添加の化粧品を使うしかありませんが、これらはまだ数も少なく、かつあまりきらびやかでないことも多いので、使っている方は地味な印象があるかもしれません。

しかし、ご自身の肌を本当に健康にしたいなら、正しい化粧品の選択と、何より大事なのは、外部からのスキンケアではなく(これらはほとんど効果がありません)、正しい食生活による身体の内面からのスキンケアが一番効果的なのです。

消費者が、界面活性剤の入った化粧品を使わなくなれば、企業も無添加でバラエティーに富んだ化粧品を開発・販売せざるを得なくなるでしょう。
賢い消費者になって、正しい選択をしていけば、化粧品に限らず、企業はビジネスモデルを変えていかざるを得なくなるのです。

また、私は男性ですが、正しい食生活に変えたことで、肌つやもとても良くなりスベスベになりました(^^)
以前は、年相応に肌は荒れていましたし、男性なので何のケアもしていませんでしたが、正しい食生活を行なうと、外部からのスキンケアも必要なく、その人の本来の綺麗な肌に戻るのです。


お話が長くなりましたので、次回は、「対症療法薬の継続使用ビジネス」、「糖質依存ビジネス」のお話と、私の依存症からの離脱の体験談についてお話したいと思います。


<続き>
『依存症ビジネスからの離脱(その2)』

日本人の食事バランスの嘘

以前「食事のバランス」についてブログに書いたのですが、その後、国の食事バランスの算定根拠などを調べましたので、改めて書こうと思います。

健康のためには食事が大事で、
バランスをとった食事にしましょうと言われます。

そのバランスは、一般的に三大栄養素では、炭水化物6割程度、たんぱく質2割弱、脂質2割強と言われます。

これらは、厚生労働省の定める日本人の食事摂取基準(2015年版)に準拠したもので、同基準における食事バランスは、炭水化物57.5%、たんぱく質16.5%、脂質25%とされています(表1参照)。

この基準の策定根拠については、「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書として厚生労働省のHPにもアップされていますが、全文440ページと膨大なためほとんどの方はご覧になったことがないと思いますので、策定プロセスを簡単にご説明したいと思います。
『「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」の報告書(厚生労働省HPへリンク)』


食事バランス(エネルギー産生栄養素バランス)は、
①1日あたりのエネルギー量を定め、
②たんぱく質のエネルギー量を定め、
③脂質のエネルギー量を定め、
④残りを炭水化物のエネルギー量として定める

というプロセスで策定されています。

このうちの②たんぱく質のエネルギー量は、推定必要量や推奨量を元に決めています(表2参照)(注)。

また、③脂質のエネルギー量は、国民健康・栄養調査結果を元に決めています。


これらの策定プロセスをご覧になれば分かるように、
たんぱく質は理論的な必要量を元に目標量としていますが、そもそも必要量は最低限の量であってそれで十分とは言えない、即ち
必要十分とは言えないにも関わらずそれを目標量としています(注)。


また、脂質については、日本人の食事実態を取り入れているだけで、それが
妥当なのかどうかという科学的な検証はされていません


炭水化物に至っては、
何の科学的説明もなく残りを全て炭水化物にしており、これらの策定プロセスがいかに非論理的で、結果的に
算出された食事バランスが科学的ではないことがお分かりになると思います。


私は、特に残りを全て炭水化物にしている策定プロセスを見ると、
強く意図的なものを感じます。


そもそも、人体の構成割合は、水分が6割強、たんぱく質が2割弱、脂質が2割弱、ミネラルが5%程度、糖質は1%程度です。

これは、
たんぱく質や脂質はエネルギーの他にも体を作るために必要な成分である
ことに対して、
糖質は人間の体を作るためにはほとんど必要なく、
エネルギーとして使用できなければ全て排出したり他の成分に変換する必要があること

を意味しています。


人体でプールできる糖質(ブドウ糖)や脂質(脂肪)は、標準的な成人男性で、ブドウ糖は肝臓に100g程度、筋肉などに300g程度しか蓄えられないのに対し、脂肪は10kg程度もエネルギータンクとして蓄えられます。

従って、エネルギーの約6割も占める炭水化物を摂っていれば、全て消費できずに、かつ人体にもほとんどプールできないため、残りの過剰摂取分が全て脂肪として蓄えられてしまい、これらが
肥満や最も問題である内臓脂肪の過剰蓄積となり、
様々な病気(高血圧、糖尿病、がんなど)を生み出し、
老化(糖化)に繋がっていることは明らかだと思っています。


日本人は、「バランス」という言葉にすぐ騙されます。

以前、私が糖質制限をしているという話を聞いた先輩が、突然激昂して「食事はバランスが良くないとダメなんだ。糖質制限などという偏った食事をしていると身体に悪いからすぐに止めろ」と説教されたことがあります。

その方は、糖質制限以外でも、
「自分のこれまでの経験や考え方に合わないものは拒否するタイプ」で、かつすぐにキレてしまうような方です。
『糖質制限を受け入れない人・実行できない人(ブログへリンク』)


糖質を摂りすぎると、血糖値が乱高下して、インシュリンやアドレナリンが頻繁に分泌されますので、
キレやすくなったり、攻撃的になったりします
お腹が空いたら、怒りやすくなるのは、その症状の表れです。

私も、以前はすぐに怒ったりすることがあって人間ができていないなといつも反省していたのですが、糖質制限生活になったら、すっかり心も穏やかになり、平穏な日々を送ることができるようになりました(^^)


ちょっと脱線してしまいましたが、以上が
日本人の食事バランスの嘘です。

なお、日本人の食事摂取基準(2015年版)は、膨大な量ですが、今回は説明しませんでしたが、つっこみどころ満載ですので、ご興味のある方は一度ご覧になってみてくださいね(^^)

【表1】
エネルギー産生栄養素バランス(縮小版)

【表2】
たんぱく質の食事摂取基準(縮小版)

(注) 以前書いた投稿では、表2の解釈を間違えて、目標量の「13~20」の単位を推定必要量などと同じ単位の「g/日」だと間勘違いして、「半減させた」との誤った説明をしてしまいました。
正しくは、本文で修正したように、推定必要量や推奨量を元に(目標量として)決めているということでした。
たんぱく質の目標量の定め方がおかしいことには変わりはありませんが、誤った説明をしてしまい、申し訳ありませんでした。

ご指摘頂いた方(管理栄養士の方でしょうか)に感謝いたします。


『ブログ「優しく生きたい」【総合目次】(ブログへリンク)』

テーマ : ダイエット・美容・健康
ジャンル : ヘルス・ダイエット

糖質制限を受け入れない人・実行できない人(補足コメント)

昨日の「糖質制限を受け入れない人・実行できない人」という記事について、たくさんの方々にご覧頂き、また多くのコメントも頂戴いたしまして、本当にありがとうございましたm(_ _ )m
『糖質制限を受け入れない人・実行できない人(ブログへリンク)』

Facebookでは、頂いたご意見に対して色々とコメントさせて頂いたのですが、このブログでも何点か補足説明させて頂きたいと思います。
従って、Facebookでの補足コメントと一部重複する点があるかと思いますが、ご容赦ください。


1点目は、糖質制限を受け入れないことだけを以って、例えば「自分のこれまでの経験や考え方に合わないものは拒否するタイプ」だと決め付けているわけではないということです。

色々な方とお話しするときは、例えば健康についてであれば、糖質制限以外にも色々な話になることが多いです。
腸内環境の話であったり、女性であれば美容やアンチエイジングの話であったり、最近であれば解糖系やミトコンドリア系の話であったり、様々なお話をします。
『腸内環境の改善について(その1)(ブログへリンク)』
『腸内環境の改善について(その2)(ブログへリンク)』
『スキンケア化粧品の嘘(ブログへリンク』
『旧型「解糖系」エンジンと新型「ミトコンドリア系」エンジン(ブログへリンク)』


他にも、時間があればその方に関係しそうな色々なお話をするのですが、糖質制限以外の話をしても、例えば「自分のこれまでの経験や考え方に合わないものは拒否するタイプ」の方は同じような反応をされることが多いです。

それは、「正しいことの判断が困難なため権威に頼るタイプ」など、他のタイプの方でも同様だと感じています。

結局、糖質制限などの、これまで自分が正しいと信じてきた価値観を否定するような新たな事実に直面したときに、人はどういう反応をするのだろうか、その理由はなぜなのだろうか、という人間観察分析を若干独断なのですが私なりに行なったということなのです。


2点目は、私は、色々な方とお話しするときに、決して、糖質制限の話を無理に押し付けたり、強要したりはしていません。

久しぶりにお会いする方が、私をご覧になって、凄く痩せて変わったけどどうしたの?という話になって、糖質制限の話題になるという展開がほとんどです。

中には、非常に太って不健康そうな方もいらっしゃるので、「実は私も昔は今より15kgも太っていたのだけど糖質制限でとても健康になった」という話をすることもあります。

結局、糖質制限に限らず、自分がこれまで経験したことのない新しい概念を受け入れて自分を変えようとするかどうかは、最終的にはその方の判断ですし、するもしないもその方の自由だと思っています。

従って、糖質制限が身体に良いからと言って、相手に無理に押し付けることは、逆にこちらが「自分のこれまでの経験や考え方に合わないものは拒否するタイプ」になる危険性があると思っています。

私は、糖質制限に限らず、正しいことを知らずに、健康を害したり、苦労されることはとても悲しいことだと思っていますので、全ての方に正しい情報を伝えてあげたいと思っています。

しかし、そのチャンスを生かすも殺すもその方次第ですので、決して強制したり、無理強いすることではないと思っています。
せっかくのチャンスがあっても、それを生かせないのなら、残念ですがそれは仕方がないことだと思っています。


3点目は、逆に、糖質制限に限らず、今までにない真の正しい概念を受け入れることができる方はどういう方なのでしょうか。

私は、本当の意味で頭の良い方は(この言い方も若干語弊があるかもしれませんが)、
① 常にオープンマインドで、物事に対する態度が柔軟で、
② 世の中には自分の知らないことがたくさんあることを自覚していて、
③ 相手がどのような方でも正しいと思われることには素直に耳を傾けて、
④ その話を自分なりに論理的に考え、検証し、正しいと判断すれば積極的に受け入れ、
⑤ 場合によってはこれまでの自分の価値観を否定することになったとしても、一度崩してでも自分の価値観を再構成し、
⑥ 新たな自分を作り上げ、自分自身を成長させていくことができる方
だと思っています。

私自身も、まだまだ人間ができていないので、色々と足りないところがあっていつも反省することが多いのですが、少しでもこのような方に近づくことができるように努力していきたいと思っています。
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